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Voice 小説5

ビオ


シーラさん達に
助けられる前



十字架に
貼り付けに
される
もっと前‥

お父さんに
連れられて
初めて
海を見た

強く生きたい
そう思ってた

ランテ

あの子と
ずっと
一緒だと
思ってた

ドロシーさんが
残してくれた
生き人形

けど

私も
お父さんも
異端審問に
捕まって

聖杯を
要求される

知らない
異端の血

私達は
二度と
戻れなくなる
身体になる

そんなの
間違ってる

解放を
願っても
敵わなかった

最初に
聖杯を
打たれたのが
ランテだった

そこで
人形だと
公にバレた

私達を守る為
抵抗したけど
人形の力でも
取り押さえられて

暴行を受けた

動かなくなるまで
目の前で

集団アルゴリズムの
恐怖

怒り
憎しみ

涙が
止まらない

やめて

その声も
届かず

こんな事が
世界中で
起こってた

あれから

ドロシーさんが
残してくれたもの

ランテが
残してくれたもの

そしてみんな

それは


とても大きくて
海の様に
広がる

街でした

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