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Ragura Floating World74

学校からの
帰り

エノクです!

コンビニで
警察官が捜査に
入っていた

監視カメラに
私が写って
いただろう
事もあり
私を見かけた
警察が声を掛ける
事情聴取に
応じて話を聞く

とりあえず
犯人との面識
関係も無く
誤解の無い
説明も
通った

事情聴取も
終わり
私は帰宅する




玄関の靴の数

‥あっチチ?

ラド
「エノク、戻ったか」
エノク
「チチ、いらっしゃい‥」
ラド
「コンビニで警察に
絡まれたな?」
エノク
「ん、チチ探偵だから
分かるんだ」
ラド
「ああ、話は
通ってるからな」
エノク
「チチ、それは‥⁈」

去年の夏の
自由研究と
ルースに関する
書物が
リビングテーブルに
置かれている

困惑するママを
横にして

エノク
「あの、どう言う事?」
ラド
「悪いが、チョウワソウの
捜査をさせてもらってる」

ドクン‥

え?



捜査?

ラド
「心配は要らない
エノク、お前に容疑は
かからないからな」
エノク
「 」

意味が分からない

エノク
「説明して」
ラド
「良いだろう
その為に此処に来た」
エノク
「チチ‥」

いつに無く
真剣な眼差しで
語る事になるチチ

我が家の
空気が変わった

ラド
「まずは聞こうか?」
エノク
「はい、何故、私の
自由研究を?」
「コンビニの捜査と
関係あるの?」
ラド
「事情は複雑だがな」
「チョウワソウについて
理解と警告を伝えに来た」

理解?
警告⁈

頭が混乱する

ラド
「まずはコンビニの
犯人についての説明だが」
エノク
「ん」
ラド
「床に付着した犯人の
唾液から麻薬成分が
検出された事」
エノク
「 」
「チチ‥?
まさか」
ラド
「そうだ、チョウワソウ
麻薬の正体だ」

ドクン‥

頭が
真っ白になる

気がつけば
動転して
嘘だ!

叫んでいた

ラド
「エノク、チョウワソウを
見たいか?」
エノク
「え?」
ラド
「特別に見せてやるが
来るか?」
エノク
「 」

衝撃が走る

ラグラの
調和の象徴
そのものだと

曽祖父が

最後に
見せたかった
チョウワソウ

それが

麻薬として
流通していた⁈

ラド
「目を疑う内容で
悪いが、それでも
証明できるなら
見たいだろう?」
エノク
「‥はい」
ラド
「良し、マヤ
エノクを少し
連れて行くぞ」
マヤ
「パパ‥」



車内

震えが
止まらない

容疑に
かけられて
いなくても

ラド
「エノク、何故
チョウワソウに
ついて知った?」
エノク
「曽祖父から‥
見せたかったって
それまでは私も
全然‥」
ラド
「流通する前‥か」
エノク
「曽祖父を疑うの?」
ラド
「落ち着けエノク」
「あの厚みの書物‥
麻薬の生成法も
後半には記されて
いるのか‥」
エノク
「チチ‥書物が
読めるの?」
ラド
「いや‥エノク
俺はこの書物とお前を
死ぬ気で守る」

私はこの記述には
触れていない

書物を開き後半の
ページを開く

そして

閉じた

エノク
「‥あったわチチ」
ラド
「やはりな」
「麻薬密売の組織に
ついては捜査が
続いている‥未だ
その規模も不明だ」
エノク
「こんな‥どうして」

愕然とする

これは
出して良い
書物では
無かった

ラド
「この件については
すっ飛ばすなよ
命に関わる」
エノク
「‥はい」



着いた


部下
「ラドさん!その子
どうしたんですか⁈」
ラド
「孫だ」
部下
「 」

私は一礼して
チチの後を追う

取り調べ室の
厳重な扉の前

監視、看守付き

看守
「‥どの様な?」
ラド
「理解と警告の為だ」
「直ぐに出る」
看守
「‥了解」

コード入力
ロック解除

扉が開いた

一箇所に
並べられる



そして

私は

この目で
見る


薄暗い
取り調べ室の机に
並べられる

押収された
チョウワソウを

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