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Ragura Floating World30


脳内シミュレーション
する必要がある

聖釘の扱いに慣れる事

こちらには12本の
聖釘をベクターBOXに
格納してある

意識する

誰より何より
俊敏かつ予測不能に
扱う為にも
転送を繰り返し
12本まとめて操る

想像は創造を超えるから

もう、同じ失敗はしない

いや、出来ない

しくじる訳にはいかない

声‥

蒼穹
「戸惑ってる?」
エノク
「分からない」
「ミスは認める」

責任を果たさないと

蒼穹
「責めてはいないよ」
エノク
「浮かれた罰と思えば
慎重にもなるから」

蒼穹との会話を
ぶった斬ると
ベッドから起き上がる

端末を手に学校の
古代図書館へと向かう

ナビを頼りに

痛みを堪えて
病院を抜け出した。





学校前

駅から降りて
学校へと向かう

魔族の男性が一人
立っている

誰だろう?

ネグロ
「⁈」
エノク
「 」
ネグロ
「退院‥した訳ではないね」
エノク
「魔王に一人で来いって」
ネグロ
「卑劣な‥そうはいかない
罠だと分かるだろう?」
エノク
「約束」
「図書館に危害は
加えないから」
ネグロ
「どうやって‥?」
エノク
「秘密。任せて」

目を見開く彼
私はニコッと笑うと


彼とすれ違うと

学校へと歩いた




階段を降りた
最下層‥

この先で魔王は
待っている

ナビは
三次元で表示
されている

間違いない

暗くなる階段
降りきった

此処まで来て
息が上がる
あと少し‥

沢山の本が
ビル4階分の書籍が
棚を埋め尽くし並ぶ

ラグラの貴重な歴史の
ルーツが揃った場所

灯が道しるべ


もうちょっと‥



魔王
「来たか、創造主」
エノク
「 」

息を切らす

へたり込み

魔王を見つめる

魔王に向け
最初で最後の会話を
試みる

エノク
「‥やめて」
「酷い事しないで‥」
魔王
「笑止」
エノク
「お願い」


目を閉じる

魔王
「見せてみよ。
創造主の力を」
エノク
「‥‥」

それでも
ギリギリまで待つ


彼は‥

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