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半霊半物少女3


エイマの従姉妹は

まだ小さな子
年も離れてます。
時間到着を鑑みて

お姉さんのご両親を見送る

その行き違いのタイミングで
その子はやって来ました。

エイマ
「いと子」

いえいえ、
そんな名前ではなくて
名前知らないだけです。

初めて会いますからね。

エスカレーターを登る
白いワンピース姿
色白の耳の長い

そうです。

いと子はエルフです。

どうもエイマに会いたくて
家を飛び出して向かった
そうなんですが、
何故今頃になってと
突っ込んでしまいたいのですが

以前にも何度か仄めかして
決行したのがいつの間にか

‥だったそうです

いと子は
突発的な行動派
なのだそうで、
エイマが電話中にその姿を現す。

フェンスからひょっこり
顔を出したエノクお姉さんが
何事かとエントランスに
降りて来ました。

エノク
「エイマ、この子‥」
エイマ
「従姉妹です」
いと子
「シチ」
エノク
エイマ
「 」

エイマに抱きついて来る。

か、かわいい。

シチ
「シチ、一人で来た」
エイマ
「やっぱりですか」

帰れとも言えないでしょ。
そんな事思ってもいませんが。

お姉さんと目を合わせる。
どうしたら良いですものか。
するとシチが

シチ
「世界樹見たい」
エノク
「世界樹わかるのね」
エイマ
「此処の需要だとそうなりますね」
エノク
「あのスケールは見るべきね」

お姉さんも笑う。

シチと手を繋いで三人で
歩きます。

突き当たりを
遮る様に聳え立つ
世界樹が姿を見せる。

シチ
「 」
「‥でっかい」
エイマ
「古代湖周辺くらいでしたね」
エノク
「あ、確かにその規模よね」

直径にすれば
確かにその規模ですね。

フェンスの間に顔を埋める
シチが幹から
根へと視線を
移すと

シチ
「何アレ?」
エイマ
「精霊ですね」
シチ
「アレ誰?」
エイマ
「んん?」
エノク
「お、女の子‥?」

いえいえ、指定区域で、
立ち入り出来ない場所に

んん?

エイマ
「お姉さん、噂の子です」
エノク
「噂?」

中等部で幽霊の噂を
お姉さんにも話す。

噂の女の子はフッと笑う。

エノク
「龍に化けた?」
エイマ
「はい、マイはそう言うのですが」
エノク
「‥え?シチ?」
エイマ
「 」

シチが魔法を使う。
世界樹の下の女の子に
向けて

瞬時に解読しますと

マズイ、あの式

トーラ(火)⁈

エイマ
「シチ、駄目です!」
シチ
「あっ」

シチの指先から発する
光の輪は、既に完成した

ベクトルを変える為
シチの腕を掴んだんです。

トーラはその場で着火

エイマの右手に
燃え移りました

熱量、痛み、

同時に進行。

エノク
「エイマ⁈」

幸いにも衣類に
火は届かず‥

この時ばかりは
エイマもブチ切れました。

我に帰る頃には既に
火傷したその右手で

シチを引っ叩いてたんです

火傷した右手の
痛みに耐えて

その場でうずくまるしか‥

シチが泣き喚いて
走り出しました。

なんて事‥
どうしてこんな暴挙を

思考が混乱する中、
お姉さんがいち早く
動き出しました。

エノク
「エイマ、寮に戻ってクアルに会いなさい」
エイマ
「あっつ‥回復ですね‥」
「けど、シチが‥」
エノク
「私に任せて!」
エイマ
「すみませ‥」

走り出したお姉さんが
エイマに伝えシチを追う。

火傷した手が‥
これは酷い

世界樹の女の子は
いつの間にか
姿を消してしまった。

エイマは‥

何とか世界樹を
守れました。


う‥


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