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精神世界物語 中編

此処は

触れて
なかった事

私はエノラです
アルビノ種として
生を受けました

精神世界で

見えないもの
分からないもの
匂わないもの

私のスキルは
とにかく
不確定

けど

大きな力に
守られている
気はしました

等価交換

生きる為に
必要な代償を
私はシビアに
受ける

あわよくば
昏倒して
パパママを
困らせた

病弱というと
聞こえは悪いし

そんなんではなく
代償を
ダイレクトに
受ける感じ

そんな
小学5年生



海上都市
ジェネシス
ベイエリア

朝を迎え

いつもの
ように
私の貴重な
理解者
親友

神崎雫が
迎えに来てくれる

パパの
朝は早く
私が出る頃には
居ません


「おはよう御座います」
ママ
「おはよう、雫ちゃん
いつもお迎えありがとう
エノラ」
エノラ
「お待たせ!」
「行ってきます」
ママ
「気をつけてね」

全くです
私の受ける
霊障は
様々で

この前も
霊体に
連れてかれる
寸前だった

助けてくれたのは
雫だったり

私を守る
大きな力
だったり

そんな
関係だった

霊障に
詳しい間柄で
見えないものには
雫が敏感だったり

彼女は優秀です
私はまだ
中途半端

けど最近は
少し見えて
きた感じ

そう

その度に
昏倒する

だからと言って

エノラ
「病院は嫌」
「色々な匂いが
混同してるから」

「分かるよ」
エノラ
「最後を迎える場所が
病院って」

「エノラ」
エノラ
「ああ、ゴメン暗い話
しちゃった」

雫は笑顔で
返してくれる

歩く
遊歩道の
ストリート

学校までの距離が
縮まる

雫以外の
友人は居ない

けど
イジメも無く
今日まで
やり過ごせた

ところが

学校で
思わぬ問題が
やって来た


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