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Ragura Floating World23


エノクです!

エノク
「ただいま〜!」
「ママ?」


マヤ
「おかえり」
「また息切らせて‥」
エノク
「ママ、教えて!」

帰ったらまず式の練習
ママからのレクチャーで
魔法の組み方とか
教えてもらってる

念じれば良いんだっけ?

マヤ
「式はイメージで大丈夫」
「ああ、そこは完成させないで」
エノク
「やっぱり基本は
トーラ(火)から
やらないと駄目かぁ」
マヤ
「9割完成出来れば
応用出来るから」
「後は慣れね」
エノク
「やったー!」

やっと出来た
私の指先から式が光る

私は遅い方だったから
正直ママも心配してた
手こずったわ‥

マヤ
「人より覚えが
悪いって引っかかる
けど、これで大丈夫よ」
エノク
「去年みんなは覚え
ちゃったから、焦った」
マヤ
「授業中寝てなきゃ
覚えるわ」

ギクッ

マヤ
「おや?」
エノク
「ごごご、ごめんなさい‥」
「先生の声心地良いから」
マヤ
「真面目に勉強なさいね」
エノク
「はい」
マヤ
「こう言う所は素直ね」


‥しょぼん

けど

このままはやだなぁ
ナマコ産業の社長
だけは勘弁です

私、頑張る
もっと人の話
ちゃんと聞けるように
ならなきゃ

指先の式が消えた

明日登校しながら
練習して行こう

そう思ってたら夜

パパが帰って来る時間
いつも上の街に向かう
巨大な縦状の
トンネルエレベーターで
降りて帰って来る
行く時は登る

巨大な観覧車の様な
ゴンドラに乗せて
縦状に動くユニットに
乗ってぐるぐる
移動する仕組み

だから貨物専用の
ユニットも別々に
分けられ、動くから
待ち時間も少ないの

この穴は元々
古代湖の名残り

発見された時には
水が抜けた状態だった

新しい街を作る為の
次世代開拓工事の
きっかけになりました

沢山の水が抜けたこの穴

どうしてそうなった
のかわからないけど、
パパやじじは
侵食者じゃないかって
勘繰ってた

侵食者?

よくわかんないけど、
そのおかげで
トンネル工事の
掘削機はスムーズに
貫通して下に
街を作る事が出来る
様になりました

そこからは一気に
街は拡大して

パパからの連絡は
まだ来ない
残業だろうから
心配して連絡入れてみる

エノク
「パパ?残業?」
カズ
「しまった!
もうこんな時間か」
エノク
「仕事じゃないの?」

じじとハハ(アリサ)
の所に寄ってたらしい
ズルい‥パパばかり

カズ
「ごめん、今帰るよ」
エノク
「私も行きたい!」
カズ
「いやいや、帰るから」
「ママに伝えて」ピッ


‥切られた

チッ

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