精神世界物語　中編11

裂傷した
頭部の
損傷
右目の腫れは
順調以上に
回復する

これも力の
恩恵による

エノラ
「感謝してるの
見えない存在にも」
雫
「大丈夫。ちゃんと
伝わってるよ」

窓辺を
見つめる
雫

いつか
私にも
見えるだろうか

雫は
私に
向き直る

雫
「一応念を押すけど
地下トンネルには
絶対行かないでね」
エノラ
「行くもんですか」
「それよりこれ」
雫
「例の紙飛行機？」
エノラ
「聖釘」

そう
唱えると
大きな
紙飛行機が
病室の
天井に
現れた

エノラ
「これが私のスキル」
雫
「昏倒しないの？」
エノラ
「大丈夫だと思う」
「それとこれ。よいしょ」
雫
「えっエノラ⁈」
エノラ
「何かね、上に
乗れるみたいなのよ」
雫
「　」
「ええ⁈」

サーフボードの
様に乗ることが
出来るみたいで
ベッドから
立ち上がろうとしたが
雫に止められる

雫
「駄目だよ安静にして
ないと。看護婦さんに
見つかったら」
エノラ
「あ〜耳が痛い」
雫
「もお」

聖釘を消す

暇な時に
やろうと思う

ちなみに
興味深い事も
分かってきた

エノラ
「後方に迫り出した
先端から副砲として
エネルギーが出力出来る
みたいね。一斉射撃も
可能なのよ」
「強襲用に突っ込ませる
事も出来るみたいね」
雫
「私のトリガーより
凄いね！」

あの
なれ果てに
通用するか
どうかは
別として

端末の
時計を見る雫

面会も
此処まで

雫
「時間ね。じゃあ
また来るね」
エノラ
「ありがと雫。人には
話せ無い事沢山あるから」
雫
「両親にも‥ね」
エノラ
「今週中には退院
出来ないかしら」
雫
「それ早すぎ笑」
「お大事にね。エノラ」

雫には
感謝だ

窓辺を
眺める

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双子魅
「やはり御二方が
見えない様子」

『まだ早い。自ずとな
聖釘を使いこなす
意思を感じ得ない。
ミリオンステージの
開示もこれでひと段落よ
のう、プルよ』
プル
『　』

プルは
話さない

無口なだけ
なのだろう

『時代の変化も近い
その頃にはワシらの
認知も可能となろう』

二方
この存在が
見えるのは

もう少し
先のお話