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半霊半物少女37

ママが生まれた時から

タルテストス国防船団の
存在はもう無くなっていた。

俺、カズ。


歴史って‥時として
壊滅レベルの変化がある。

そっちはどうか俺には
わからないけど、

ラグラはそうして
数えきれない程
大きな変革を繰り返して

そして人類は
その流れの中で
適応する様に
繁栄して来た

ママは、この変革に
弱いって言う。

過去に起きた
大海嘯‥
街の人は助かった。

けど、俺と近い子が
二人帰らぬ人と
なってしまった。

ママはこう言っていた。

エノク
「私にはこの変革に適応
する覚悟なんて出来ないわ‥」
カズ
「世界を救ったママの
強さが、言うセリフ
じゃないよ」
エノク
「貴方達の年代で出来る
覚悟は、私にはまだ
無かったと言ってるの」
カズ
「 」

ママは‥涙ながら
話していた。

ニュースの報道で
年々ジェネシスベイエリアの
追悼式が行われると、
見てられないと
その場から離れた。

消えた国防船団の行方は
誰も知らない‥

救出劇から生還した
被災者生活再建支援法
とか言う制度で、
被災者の新たな住まいが
それぞれ提供される様に
なってから、仮設施設は
もぬけの殻になる。

カズ
「あんなにデカい船が
消えるなんて」
「信じられるか?」
イーノ
「何?またテストの話題
引っ張り出して来るなんて」
カズ
「悪かったな、無関心な
内容で」
イーノ
「んま!人が亡くなって
るのに不謹慎だ事」
カズ
「あのな‥」

もう良いや

こう言うのは考えても
しょうがない。

家族でなんでも語る
そうは言っても‥

ママの言葉通りの
会話も、意外に難しく
感じる。

ママ‥
もう少しで退院だ
やっと家族が揃う。

ロカに沢山の言葉を
覚えさせる。

必要無いと思ってた事が
急に必要になって

それでもロカは
ママと話がしたくて
頑張って言葉を
覚えようとしてる。

ロカが俺に少しずつ
笑顔を向ける様に
なった‥


変わったかな?


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