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lost kingdom33


エノクです

左腕が
真っ赤に
転がる


真っ赤に
垂れる

痛い

涙が
止まらない

ママが
抱きしめ
警戒する

ベアルーヌさんや
お姉ちゃんが
駆けつけた

ベアルーヌ
「この集団は⁈」
カナ
「レジスタンスね」


ベアルーヌ
「生きているか⁈」
「武装組織に
絡んでしまったか」



イーノ
「ママ!エノクが!」
ロカ
「酷いよ!」


エノク
「パパ‥」

今のうちに
端末で
パパに救援

信じて待つ

その間
ママは
転がった
私の
真っ赤な
右腕を
尻尾で
回収した


真っ赤な
霧が
立ち込める


「貴様ら全員バムイ族か⁈」

ベアルーヌ
「話が通じないならば
相手も必要か」
エノク
「パパ‥呼んだ!」

「聖釘‼︎」

12本の
聖釘を
全て召喚

男達に
照準を
向ける


「こ、これは」


ベアルーヌ

「幼い少女を人質に取れば
有利になると思ったか?」
「相手が悪かったな!」

人の
本質を
見た

激情で
右手を
挙げる

カナ

「エノク、撃つ
価値もないわ」

エノク
「 」
「‥はい、ママ」
イーノ
「あ、パパ!」

上空から
変化した
パパが
舞い降りる




男達が
一同
パニックになる

トマリ
「エノク!みんな無事か⁈」
カナ
「撤収よ、トマリ」
トマリ
「どうした⁈」
カナ
「我が国にレジスタンスは
必要無いわ」
「エノクの手当ても
必要よ。行きましょう」
トマリ
「エノク⁈」
「分かった、退こう!」

ポータルを
発生

十字架へと
撤退する





船内で
回収した
右腕を結合

手当てを
受けた

まだ
真っ赤に
染まり
痛い

親方さんが
騒ぎで
駆けつけて
くれた

親方
「包帯が真っ赤じゃねぇか」
女将
「一方的じゃないか!
同じ人間とは思えないよ」
「あんた達が何したって
言うんだい⁈」
カナ
「それでも、貴重な
男性比率を確保
したかったの」
トマリ
「仕切り直しだ。
一度、出直そう」
カナ
「そうね。私達は焦り
すぎたかもしれないわ」
「スロッドのみんなを
国に案内したいわ」
エノク
「 」
「‥ママ」
カナ
「ん?」
エノク
「レジスタンスって何?」

異端審問
解散後

私達
バムイ族が
権力者
占領軍と
誤解されている

トマリ
「抵抗運動する武装組織」
「調和のかけらも無い」


エノク
「 」
カナ
「そうね。だから
撃つ価値なんて無いわ」
エノク
「怖い人達‥」
トマリ
「そうだね。人の本質は
恐ろしい」

十字架は
ゆっくり
前進した

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