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蒼穹の見聞録19



大きい
身体

緑龍が
私を
凝視する

エノクです

何かしら
この口元‥

エノク
「可愛い‥」
親分先生
「可愛い?」
プル
「 」
エノク
「はい!大きな身体でも可愛いです」
プル
「 」
「///」

緑龍のプル
こんな
可愛いなんて

エノク
「龍って、かっこいいものだとばかり思ってました」
親分先生
「其奴は、神鰻よ」
エノク
「 」




エノク
「そうなの‥?」
プル
「 」

なんとなく
肯定している

少し
触れてみる

暖かい

エノク
「エノクです。宜しくプル」
プル
「 」

プルは
嬉しそう

喋らない
それでも

エノク
「私、此処に来て良かった」


蒼穹
「エノク」


エノク
「けど、人として生きれば忘れてしまうの」


親分先生
「人、か」


エノク
「こんな大事な事なのに」

プルが
悲しそうに
見る

親分先生
「繋がりは、切れはせん」
「のう?おまる」


エノク
「え?」

おまる?
私を治して
くれた子⁈

駆け出し

歩み寄る
おまるを
抱きしめた

エノク
「おまる、ありがとう!」
親分先生
「何と⁈知り合いか?」
エノク
「私の頭部を、治してくれたの」
親分先生
「救護班として要請がかかったのはその為か、おまるよ」
「前線は、生か死かに別れると言うのに」
エノク
「 」

親分先生
「救護班が機能せんのは、その為よな」

プルも
おまるも
推し黙る

此処は

人類が
思う以上に

無情の
世界だった



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