gift3 終
アリサの
症状が
回復した
だが
回復した
アリサの
口数が
妙に
少ない
違和感を
感じながら
大雨の
夜が
明ける
シャルに
聞くも
アリサは
自分の事は
話さないと
言う
施設を
抜け出し
端末さえ
破棄した
事は
マーゴが
調べ上げられ
知っている
身勝手な
単独行動も
多い
シャルと
買い出しを
済ませ
戻るが‥
アリサの
要求に従い
郊外へと
向かう
ローカル線
向かう
先の
途中下車
アリサが
タイミングで
押した
無人駅へと
辿り着く
再び
乗車は
出来ない
アリサの
思惑も
分からず
ワンピースと
サンダル姿で
崖を
登らされた
アリサは
先に
登りきって
待っている
必死に
登りきり
息が
上がる
無邪気になる
アリサに
良い加減
苛立つ
エノクが
視線を
向けた
その光景
花弁が
舞い散る
轟轟と
打ち付ける
無数の滝
並々と
溢れる
水量の
古代湖
アリサが何故
此処を
選んだのか
呆然と
立ち尽くす
絶景に
記念撮影を
エイマが
要求するが
アリサは
断固拒否
秘密の
場所として
そっとして
ほしいと言う
エノクを
案内したのは
お礼のつもり
なのだろう
だが
違う
マーゴの
協力無しでは
高熱の
苦しみは
耐えられ
なかった筈だ
身勝手すぎて
叱る
必要がある
察したのか
アリサの
表情も
曇る
それでも
エノクは
「お帰りなさい」
と答える
そして
一人でなんでも
行動しないで
私と
生きて
そう伝えた
私は
エノク達と
この絶景を
共有した
そして
二度と
見る事は
叶わなかった
エノクの
その先が
切なく
物悲しいが
それでも
此処に来て
良かったと
最高の
笑顔で
彼女は
答えた
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