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lost kingdom35


エノクです

一夜明けて
城に戻る

上空に
浮かぶ
十字架を
見上げる



パパと
ママが
私に
説明した

トマリ
「イーノ、ロカ、カズも
エトラも居るからね」


エノク
「はい」
カナ
「多分、長い旅になると思うの」


エノク
「ママ‥」

今までは
帰る城さえ
無かった
旅が

私達の
生活は
城を
拠点と
している


カナ
「一人歩き出来るまでは
あなた達に無茶は
させられないわ」
「それは分かって」


トマリ
「安心して生活出来る
くらいの男女比率で
戻れるくらいにはね」
カナ
「そうね。ベアルーヌさんと
協議して決めましょう」
エノク
「ママ‥パパ」

ママが
抱きしめる
手が
暖かい

私達は
城に残って
ほしいと

ママは言う



そして

旅立ちの時


パパとママが
旅支度を
終える

イーノ
「気をつけてね!」
「無茶はしないでね」


ロカ
「ずっと一緒だと思ってたけど」


エトラ
「寂しい」


トマリ
「すまない」
カナ
「シーラ、後は宜しく」
シーラ
「はいカナさん」
「ママ、行ってらっしゃい」


ベアルーヌ
「ああ」
「あの二人はどうした?」

バタバタと
駆けつける
エイドさんと
セイラの姿

セイラ
「お待たせ」


エイド
「初めて乗る船だ」


カナ
「エイド、セイラ
宜しくね」

セイラ
エイド
「はい!」
セイラ
「シーラ、出産前だから
無茶は駄目よ」


シーラ
「分かってる笑」

抱きしめる
ママの手が
離れた

カナ
「みんな、行って来るわ」
トマリ
「シーラ、後は頼む!」
シーラ
「行ってらっしゃい!」


ポータルに消え
十字架は
ゆっくり
移動した

受け入れる
しかなかった

オウドリーフの
未来がかかってる

それは
分かっている

遠く
離れても

姿が見えなく
なっても

私達は
見送った

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