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半霊半物少女16

タケ
「本題?」
ディール
「これまでのデニッシ族の動きに疑問を持った事は?」

確かに妙だ

何故うちの学校を
襲うメリットが
あったのか?

前回は全く
理解出来なかった

タケ
「わかったんスか?」
ディール
「何故、エノクだったのか」
「理解出来る?」

何故だ‥

いや

まさか‥

そんな馬鹿な話が⁈

ディール
「察しているだろうけど、エノクは創造主だそうね」
タケ
「待てよ先生。創造主だからって何故エノクが⁈」

先生は、
創造主とは、
ラグラの最初の
人間であり

この世界の
手本となる
人物だと言う。

長老の預言で
創造主を特定し
俺達の学園に目を付けた。

そして、エノクを
神格的に祭り上げ
ラグラの宗教戒律へと
結びつける為に生け取り

‥いや
そうじゃない。

ディール
「分かるわね?何故主犯が全員男なのかくらい」
「創造主の末裔欲しさに群がる」
タケ
「やめろ」

悪漢はエノクの人格を見ていない


だから何処までも追い詰める

タケ
「エノクが壊れる算段も、全部‥」
ディール
「そうよ。残念だけど‥デニッシの残党も残っている」
タケ
「俺は‥どうしたら良い?」

先生はフッと笑う。

先生
「良いのよタケ。今まで通り、エノクと生きれば」
タケ
「え?」

その為には手段を選ばず
エノクを生け取りにさせる
事も俺は危惧する。

ディール
「彼らはやり過ぎたわ。もうこの世界で誰も信用する者はいない」
タケ
「‥姫君欲しさか」
「崇める存在欲しさか」
クアル
「タケ‥」
タケ
「どうやってエノクを守るつもりなんだ?」
ディール
「もう検討済みよ。チップを埋め込んだわ」
タケ
「な⁈」
ディール
「大丈夫、それで何かあっても守れるシステムなのよ」
マーゴ
「うちも転送覚えとるから便利やし」
タケ
「マーゴ‥」
クアル
「生活に全く支障は無いですから」
「転送はマーゴだけじゃ無いですよ」

ディール
「だから、タケが取るべきは分かるわね」
タケ
「いずれバレることがあったらどうする?」
ディール
「その時は、貴方が伝えれば良いわ」
タケ
「分かった」



頼れる仲間がいる。

俺は受け入れる事にした。

そして、エノクが
目覚めたのが

今から三日後だった

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