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蒼穹の見聞録32


瓢箪ユニット
撃破

巨体が
ズルズルと
轟沈する

奈落の
蒼穹へと
落ちた

蒼穹も
フェイスマスクが
解除され
素顔を
見せる

エノク
「都市部には‥落ちないわよね?」
蒼穹
「場所考えて模擬戦したから、良いんスよ」

エノク
「ごめんなさい。あの球体まで破壊してしまったわ‥」
蒼穹
「先生!終わったっス‥ん?」
エノク
「アレは‥ママ⁈」

ママが
攻防神の
翼に
乗って来た

遥華
「エノク!見ていましたよ」
「嗚呼‥義体にヒビが」


エノク
「金閣銀閣の姿が見えないわ」
「先生⁈」

先生は
私達を
見向きもせず

明後日の
方向を
向いている

エノク
「‥先生?」


ラドゥ
「逃げ仰たか‥」
エノク
「え」
「瓢箪の撃破‥え?」

ラドゥ
「金閣銀閣は、既に撤退済みだ」


蒼穹
「 」


遥華
「良いのです。殺生は許可していませんよ」


エノク
「じ、じゃあ‥」
リリィ
「お疲れ様でした。模擬戦終了です!」


遥華
「見る限り、聖釘の反応は良好でしたよ。精度を上げましたね」
エノク
「ママ。私達‥こんなで」
遥華
「大丈夫です。自立支援型のスキルなど、これ程強力なものは神の目から見ても、あり得ません」
エノク
「私には、神も仏も」
遥華
「ええ。憑いています」


エノク
「ママ‥はい!」

私は

先生が
見つめた
明後日の
方向を
見る


その先を
飛んで
いるであろう

金閣

銀閣

その姿を
思った

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