散歩のおはなし

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在宅で働いていると、一歩も外に出ずに空が暗くなる毎日。人生なにがおもろいねん!!って思って明るいうちに外にでた。

酒屋のおじいちゃんが道路にチョークでアンパンマン描いてて、少しおしゃべりをする。小さな本屋さんの人と喋って、ポストカードをもらう。黒猫ちゃんが走ってきて、お腹を見せてごろにゃんしてくれる。飼い主さんと、冷たくて気持ちいいんですかねとしゃべる。自転車漕いでる子どもがなぜか「こんにちは」と挨拶してくれる。わたしがニコニコ(ニヤニヤともいう)見ていたからかもしれない。パン屋さんを見つける。永長さんというめちゃくちゃながそうな苗字の表札を見つけてすこし嬉しくなる。知らない公園に出たら、お地蔵さんには檸檬堂がそえられている。わたしの街をを守る神は、わたしと同じレモンサワー好きなのかもしれない。ならご贔屓にしてほしい。

30分のお散歩でこんなにも人を感じれるなんて。やっぱり外に出ることは大事だし、わたしが住む街は案外あったかいのかもしれない。

あたたかいきもちのまま、少し自信がついて、引っ越してから半年間入れなかった小さな写真集屋さんに入った。30,000円もする知らない写真集。世界の国々の若者が写されていて、月並みに世界は広いんだななんて思ったりする。こんなたくさんの人がいる中で、私の悩みなんてほんとありきたりで、どっちに転んだって何の選択したって別に何だっていいんだなと、これまた月並みに、思う。

そのお店で、新東京(だったかな)という写真集をみた。わたし日常をすぐ写真に撮る人って、SNSにあげないと気が済まんのか?って思ってあんまり好きじゃなかったけど、写真の価値ってこんなに高かったんだなと気づく。何でもない恋人の写真、街並み、葬式、写真で切り取らないと残せないものってたくさんあるのかもしれない。わたしもこれから少しずつ日常を切り取ってみようかなあ。気づいたら日常はするするとこぼれる。振り返るものって、写真か、言葉しかないのかもしれない。1人の寂しいこの時間も、切り取っておこうかなと、今日は前向きにそんなことも思う。

そして家でお酒を飲み、お笑いで笑って、銭湯へ行って交互浴をして、家事もいい気分で片付けて、眠りにつく。そういえば早起きしてお仕事もできたし、今日は花丸よくできましたの日です!パチパチ

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