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手足口病が過去最悪のペースで流行中!症状・予防・対策まとめ

手足口病について

手足口病は、主に乳幼児に多く見られるウイルス性の感染症です。特に夏に流行しやすく、幼稚園や保育園などで集団感染が発生することがあります。この病気について詳しく解説し、感染予防策についても紹介します。

手足口病とは?

手足口病は、口の中や手足に水疱性の発疹が出る感染症です。主にエンテロウイルス属のウイルス(コクサッキーウイルスA16型、エンテロウイルス71型など)が原因となります。感染経路は飛沫感染、接触感染、糞口感染(便を介しての感染)などがあります。

主な症状

  • 発熱:微熱が一般的で、高熱(38℃以上)になることは稀です。

  • 口内の水疱:口の中に水疱や潰瘍ができ、これが痛みを伴い食欲低下を引き起こすことがあります。

  • 手足の発疹:手のひらや足の裏、指に小さな水疱性の発疹が現れます。これらの発疹はかゆみを伴うことがあります。

潜伏期間と進行

手足口病の潜伏期間は3〜6日程度です。感染してから3〜5日後に、以下のような症状が現れます。

  1. 初期症状:発熱が1〜3日間続きます。

  2. 水疱の出現:発熱中または発熱後に、口内や手足に小さな水疱が現れます。これらの水疱は同時に現れることもあれば、数日間隔で現れることもあります。

  3. その他の症状:咳、鼻水、頭痛、下痢、嘔吐などが見られることがあります。

症状は通常1週間程度で自然に治まりますが、口内の潰瘍が原因で食事や飲み物を受け付けず、脱水症状を引き起こすこともあります。

感染予防策

手足口病の感染を予防するためには、以下の対策が重要です。

  • 手洗い: 外出後やトイレの後、食事前には必ず手を洗いましょう。

  • うがい: 帰宅後や食事前にはうがいを徹底しましょう。

  • 消毒: おもちゃや家具など、子どもが触れる場所を定期的に消毒しましょう。特に効果的な消毒薬は次亜塩素酸ナトリウムです。

  • 隔離: 感染が疑われる場合は、他の子どもと接触しないようにしましょう。

効果的な消毒薬

手足口病の原因となるエンテロウイルスやコクサッキーウイルスは「ノンエンベロープウイルス」に分類され、通常のアルコール消毒剤では効果が限定的です。そのため、以下の消毒薬が推奨されます。

  1. 次亜塩素酸ナトリウム

    • 製品例:ヤクラックス消毒液0.1%(ヤクハン製薬)、次亜塩1%液「ヨシダ」(吉田製薬)

    • 使用方法:適切な濃度に希釈して使用します。

消毒の注意点

  • 次亜塩素酸ナトリウムは金属を腐食させる可能性があるため、使用後は水拭きが必要です。

  • 消毒薬は子どもの手の届かない場所に保管し、誤飲に注意しましょう。

治療方法

手足口病には特効薬はありません。基本的には症状に応じた治療が行われます。

  • 解熱剤: 高熱が出た場合には解熱剤を使用します。

  • 水分補給: 口の痛みで水分が摂れない場合には、点滴などで水分補給を行います。

  • 安静: 家で安静に過ごし、十分な休養を取ることが重要です。

手足口病は通常軽症で自然に治癒しますが、まれに髄膜炎や脳炎などの重症化を引き起こすことがあるため、症状が重い場合や長引く場合は医師の診察を受けることが推奨されます。

登園・登校について

手足口病は学校保健安全法では出席停止の対象とはなっていませんが、症状が治まるまでは自宅で休むことが推奨されます。症状が治まった後も、便からウイルスが排泄されるため、手洗いを徹底するなどの感染予防策を続けることが重要です。

まとめ

手足口病は乳幼児に多く見られる感染症で、特に夏に流行しやすいです。主な症状は発熱と水疱性の発疹で、特効薬はありませんが、症状に応じた治療と予防策を徹底することが重要です。手洗いやうがい、消毒などの基本的な衛生管理を行い、感染を防ぎましょう。

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