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2月15日(朝)

まって、今何時。

―おぉっと。

毎朝決まった時間に鳴るアラームを止め。
いつも通り、ぼーっとしていた。
ここ数日いつもよりぼーっとしてしまって。
毎日毎日、ギリギリもいいところで起きている。
―とは言え、余裕のある時間ではあるのだが。
「……」
異様なほどに重たい頭を持ち上げ、身体を起こしていく。
なんか、今日は、いつも以上にぼーとする。
昨日夜更かしとかしたっけ……。何ならいつもより早く寝たはずなんだが。
まぁ、たいして睡眠の質はよくはないので、基本的に寝不足みたいな感覚ではあるのだが。
「……」
とりあえず、ズル―と、布団の中から、抜け出し、立ち上がる。
手の届く位置にある鞄を引きずりながら持ち上げる。大したものは入っていないので、軽いが……仕事道具というだけで重く感じるのはなぜだろう。
「……」
重い足を引きずりながら、扉を開き、廊下に出る。
チラーと、見える限りの他の部屋の扉を見ると、まぁ、もちろん閉まっている。ピッタリと。

―羨ましいとか思ってない。

とてつもなく重い体を引きずり、とてつもなく重くなった気持ちで、一階へと降りていく。
あー今日も母上はいらっさいますねぇ。
今日は遅番ですかね。
「おはよう」
「ぁよう」
多分声出てないけど。
いつも通りに、ルーティンをこなしていく。
お湯沸かして、朝食のおにぎり作って、アイロンかけて、風呂入って。
ごはん食べて、歯磨きして、携帯いじって。
「こたつけしてね」
「ぁーい」
「いってきます」
「んー……」
先に出ていく母に、割れながら適当に返事を返す。
いつものことなので、もう母も慣れている。どうかとは思うが、さすがに朝から気分上げていけないので、許してほしい。
朝は、どうしてもテンションが下がりまくっている。
今日多分、夢見も悪かったし。
「……」
今日に限って、朝出勤時間が早いのなんだ。

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