見出し画像

VARREL奮闘記| Ep02「VALORANTとの出会い~」

こんにちは、VARRELファンの皆様、VARRELのVALORANT部門のマネージャーの大久保です。

前回よりスタートしたnoteへの投稿ですが本日Ep02を投稿させていただきます。

Ep01の投稿をおさらいするとまずは私の自己紹介をさせていただきました。
正直「VALORANT」というよりかは「1人の熱血eスポーツ男」のお話に終始していたのでつまらなかったという方もいらっしゃるでしょう🙏

しかしながら私はそのような背景にもVALORANTに懸ける想いというのがあると考えているためそういった背景からもVARREL|VALORANT部門の応援を楽しんでいただければと思い、投稿させていただきました。

さて、前置きはこの辺で。

本日は私の自己紹介後編「VAROLANTとの出会い、部門設立、“国内No.1ジェット”CR Zepherとの初めての対峙、VCT2021での激闘」をお送りしていきます。

前回の記事はこちらから

え?まだ自己紹介って?

はい、今回でマネージャーの自己紹介はラストにするのでどうかお付き合いください。笑

ただし今回は前回と比べてVALORANT競技シーンの歴史を色濃く振り返る内容となっておりますので最近VALORANTを見始めたという方は楽しめる内容になっているかと思いますので是非ご覧ください。

VALORANTとの出会い

私がVALORANTに出会ったのは2020年2月。

まだその頃はVALORANTが「Project A」と呼ばれ、リリース前段階でした。

当時私が所有していたNovagis Gamingはウイニングイレブンでは国内屈指のチームという評判はあったもののその界隈のみでの認知しかなく、将来のチーム拡大に向けて「他部門設立」という選択肢を検討し始めていた段階でした。

当時新設部門として検討していたタイトルは「APEX」「CoD」「R6S」「PUBG」「Overwatch」その他諸々。

市場規模、新規参入障壁、将来性、予算等を加味して「APEX」競技シーンへの参入が現実的な選択肢でした。

実際に3月の段階では名前は伏せますが2023年現在著名なストリーマーや選手の加入がほぼ内定していました。

しかし当時FPS部門設立に向けてアドバイザーという立場で参画していた方の「Project Aがやばい」という話を聞き、APEX部門設立に待ったがかかりました。

「良い選手の加入内定しているのにProject Aがやばいってなんだよ…」と当時の僕は話半分に聞いてました。

しかしその内容があまりにもワクワクする内容だったため自分はその話を聞いた1週間後には「VALORANT部門設立のお知らせ」をチーム公式Twitterでリリースしていました。

「意思弱!?!?!?!」

そう思うのも無理はないでしょう。

しかしその話がワクワクしすぎたんです…(ワクワクさん要素強め)

  • 10年以上に渡り世界的人気を誇っていたLoLの会社が作ったFPS大作

  • チート対策が完璧になされている

  • CSGOの「元祖FPS要素」にキャラクターやアビリティ要素を追加

  • 国内強豪eスポーツチームがこのタイトルに全部集結するという噂

などなど。

この話を聞いた当時の自分は変にAPEXに思い入れとかがなかったからこそVALORANTをやろうという決断ができたと今振り返って思います。

しかし当時はそもそもこのFPS部門に関しては「認知獲得」のための部門ということもありそこまで注力部門ではありませんでした。

ですので僕自身ウイニングイレブン部門ほど関与していなかったためメンバー募集開始してから8月くらいまでは特に音沙汰がありませんでした。

VALORANT熱すぎるっ!

そんな状況が変わったのが8月中旬。

ある試合を見てから、一気に熱量が上がり部門始動に向けて動き出します。

その試合というのがGALLERIA GLOBAL CHALLENGE 2020VALORANT FinalのAbsolute JUPITER vs REJECTの一戦

CSGOでの圧倒的な戦績から「VALORANTはしばらくはJUPITER一強になる」と言われていたリリース当初の競技シーンで初めて「他のチームにもチャンスがある」という希望の光を示したREJECTの戦いに鳥肌が立ちました。

2020年8月に開催されたGALLERIA GLOBAL CHALLENGE 2020VALORANT。
この大会で圧倒的王者Absolute JUPITERをあと一歩のところまで追い込んだのがREJECT。当時のREJECTメンバーはDep選手、HaReeee選手、Feez選手、kaminari選手、Dhimoruto選手でした。その中でも過去にOverwatchやPUBGで日本代表の経歴もあったDep選手はVALORANTでも「神の子」と呼ばれ、そんな彼が連れてきた競技シーン未経験の謎のデュエリストHaReeee選手のフィジカルや大胆なプレーはコミュニティでも話題となりました。Dep&HaReeeeのコンビはVALORANTリリース当初最もホットな2人でした。

GALLERIA GLOBAL CHALLENGE 2020

この試合後、私も「VALORANTで自分のチームを有名にして人気になりたい!」と強く思ったあの当時の記憶は今でも鮮明に覚えています。

2023シーズン同じチームで仕事をしたHaReeeeはお茶目な選手ですが控えめに言っても彼らのプレーが僕をVALORANTの魅力ある世界へ導いてくれたといっても過言ではありません、本当に感謝していますし彼と仕事ができたこの半年間はかけがえのないものとなるでしょう。

VALORANT部門設立

そこから1ヵ月たってようやく自分が持っていたNovagis GamingのVALORANT部門が出来ました。

メンバーはAletheia選手、Kamuro選手、rez1v選手、Vante選手、FeitaL選手、コーチは大西海星コーチの計6名で始動しました。

コミュニティを昔から見ていたファンの方々であれば知っている名前の1つや2つはあるのではないでしょうか。

彼らは当時全員大学生であったことや僕のチームの待遇などを考えてフルタイムでの活動が難しかったこともあり他チームよりも圧倒的に少ない週4夜スクリムのみ(20:00~24:00)という条件で活動を行いました。

強いチームを作れるという自負はFPS初心者且つFPSタイトル初挑戦ということもあり全くありませんでした。

しかしチーム単位でのトライアウトスクリム時に当時のCYCLOPS athlete gaming(日本3位)を18‐6で倒したことがあり「これはもしかしてもしかするのか…」とにやけたのを今でも覚えています。笑

ウイニングイレブンでのスカウティング能力に関して自分は絶対的な自信を持っていましたがそれがVALORANTや他のタイトルでも通用するかもと思った瞬間でした。

最終的には彼らを自分のチームのVALORANT部門に迎え入れました。

そして彼らを最終的にメンバーとして抜擢したことがNovagis Gamingを急成長させます。

初の公式大会へ向けて練習に明け暮れる日々
ライバルチームの存在

部門設立とほぼ同時タイミングでパブリッシャーであるRiot Gamesから初の公式大会FIRST STRIKE、そして2021年からのVALORANT CHAMPIONS TOURの開催が発表され、そこに向かってコミュニティ大会への出場を重ねました。

2020年のリリース当初は多くのVALORANT公認大会は「招待制」で開催されていたため国内トップクラスのプロeスポーツチームと対戦が出来るのはこのFIRST STRIKEが初めてでした。

2020年11月にこのFIRST STRIKEが開幕するのですがそこまでの1ヶ月間、たくさんあるコミュニティ大会の決勝で何度も何度も対戦したのがFIRST gamingでした。

彼らも自分たちと同じセミプロという立場で限られた練習時間の中で活動するチームでしたが今思うと本当にえげつないメンバーでして・・・(笑)

TORANECO選手(現SCARZ)
Anthem選手(現DetonatioN FocusMe)
bazz選手(現FAV gaming)
KaKU選手(ex-Updraft)
kaminoco選手(ex-FAV gaming)

今年のVCT Ascension Pacificで準優勝したSCARZの中心選手であるTORANECO選手をはじめ、DFMで今シーズンはVCT Pacificを戦ったAnthem選手、更には現国内No1コントローラーの呼び声も高いbazz選手など今思うと「あれは伝説の始まりだったんだな」ととても感慨深い思い出です。笑

そんなFIRST gamingと僕が所有していたNovagis Gamingは月6回くらい様々なコミュニティ大会の決勝で対戦するなど思わず「またFGかよ…/またNVGかよ…(笑)」と言いたくなるくらいよく対戦し、戦績は常に五分五分でした。

この記事を書くときに再度過去の対戦戦績を調べてみたのですが9勝8敗と若干Novagis Gamingが上回っていました(僅差すぎる・・・)

ついにFIRST STRIKEが開幕

素晴らしいチーム、そしてライバルチームに恵まれた僕たちのチームはついに初の公式大会「FIRST STRIKE」を迎えます。

対戦表は以下の通り。
21チーム中1チームのみがオフラインに行けるという険しい予選を2週間に渡って戦いました。

同じグループにはREJECT(Dep/HaReeee/Norisen/kaminari/Dhimoruto)やCrazy Raccoon(Zepher/neth/Medusa/rion/iNTORO)、更には競技シーン初期に天才若手集団としてコミュニティを沸かせたNester(Meiy/thiefy/GON/makiba/hatty)もいる非常に厳しいグループに属しました。

そんななかでNovagis Gamingは初戦を危なげなく突破、そして第一関門が立ちはだかります。

そのチームとはSunSisterです。

SunSisterは招待枠として今大会に参加していたプロチームの一つです。

そして当時のメンバーには2023年VARRELにも所属したSkyfull選手もいました。

ここを乗り越えれるかどうかとう一戦でメンバーたちは結果を残した。

なんとSunSisterをBO1ではあるが13-8で破ったのです。

そして裏山で戦っていたライバルのFIRST gamingも自分たちと同じくDetonatioN Gamingを下すというジャイアントキリングを起こし、コミュニティ大会で戦うチームの実力がトッププロにも負けていないということを示しました。

CR Zepherとの初対峙

そしてSunSiterという大きな壁を破った僕たちのチームにボーナスステージがやってきます。

日本のトップオブトップであるCrazy Raccoonとの公式戦初対戦です。

Crazy Raccoonといえばeスポーツだけでなく、ストリーマー、アパレル全てで最高クラスの日本eスポーツが世界に誇れるチームです。

そしてCrazy Raccoonには現VARRELのZepher選手がいました。

私もこの時はまだVALORANT競技シーンに疎かったのですがそんな僕でもZepher選手のことは知っていました。

なぜならこの試合の数ヵ月前に彼は「強すぎて」Riotのアンチチートシステムに誤ってBANされていたからです。

Riot Games公式が1選手に対して謝罪するという異例の事態でした。

この1件を知っていたので流石に初心者の僕でも「AIを誤作動させる化け物が相手にいるのか(笑)」とワクワクしていました。

そしてこのCrazy RaccoonとNovagis Gamingの対戦は見ていたほぼ全員が「CRが圧勝するだろう」そんな予想をしていました。

しかし試合は戦前の予想を覆し、とんでもない展開になります。

マップはアセント、BO1。

序盤の4ラウンドをNovagis Gamingが取得し4-0にするもその後の8ラウンドはCRが連続取得し、4-8で折り返します。

「さすがにきついかぁ」僕もそう思いました。

しかし後半ラウンドに入るとまたもや最初の4ラウンドを取得し8-8の同点に。

そこからはシーソーゲームで11-11まで試合は進み、なんとNovagisが先に12本目を取得し勝利に王手をかけます。しかし、次のラウンドは落としてしまいオーバータイムに突入。

このオーバータイムが本当に熱かった。

激戦を繰り広げましたが14-16のスコアでCrazy Raccoonに敗れます。

彼がVARRELに加入してからこの試合の時のことを2回くらい本人に聞いたことがありますが「そんなの覚えてないよんっ」て返されます。笑

彼にとっては何百戦のうちの1試合に過ぎないんでしょうが私にとってこの試合でのZepher選手のインパクトは大きすぎました・・・

この大会ではCrazy Raccoonがベスト8に終わりますがその後のVALORANT CHAMPIONS TOUR 2021で彼らは”絶対王者 Absolute JUPITER″を倒し日本大会2連覇を果たし世界大会へ進出したことはVALORANT競技シーンを昔から見ている方たちからすれば周知の事実でしょう。

私は今もマネージャーという立場でZepher選手と仕事をしていますが彼のジェットには最大限の信頼を置いています。

現在日本のチームではジェットは外国籍選手が務めることが多くなっており、日本人のジェット不足が叫ばれていますがZepherは日本が世界に誇れる数少ないジェットだと思っています。

その根源は間違いなくこの試合でのZepher選手のパフォーマンスの残像が3年たった今でも残っているからでしょう。

私は3年近くVALORANT競技シーンに携わってきて本当にたくさんの試合を見てきましたがいまだにこの試合を超えるほど鳥肌が立つような試合を見たことがありません。

是非今日ここまで本投稿をお読みいただいた方にはこの試合を見ていただけると幸いです。

03:46:00~Crazy Raccoon vs Novagis Gamingの試合がご覧いただけます

そして3年たって更に成長したZepher選手と来シーズンに向けて一緒にまた仕事が出来ている「今」が私にとって何よりの幸せです。

VCT2021での激闘
~VARREL|VALORANT部門設立まで

ここからは振り返りすぎると長くなってしまうので簡単に割愛して2021年以降のチームの活動記録を掲載しておきます。

  • 2020年12月 UTAGE VALORANT・・・4位

    • Pepper選手が当時所属していたSengoku Gamingとの対戦で2-1勝利

    • Crazy Raccoonとの再戦は1-2でまたもや惜敗

  • 2021年02月 VCT CHALLENGERS JAPAN 2021 Stage1・・・8-16位

    • ライバルであるFIRST gamingと初めて公式戦で対戦しました

    • 部門設立当初目標に掲げていたAbsolute JUPITERと初めて対戦しました

    • REJECTともこの時初めて対戦しました

  • 2021年04月 VCT CHALLENGERS JAPAN 2021 Stage2・・・8-16位

    • Vante選手に変わりDualing選手(BC SWELL)をメインロスターに迎え入れました

    • Black Bird Ignis(現IGZIST)、FIRST gamingを公式戦で初めて破りました

  • 2021年7月 Novagis Gamingを売却、チーム名がStorks Pharanxに

  • 2021年07月 VCT CHALLENGERS JAPAN 2021 Stage3・・・8-16位

    • something選手(PaperRex)に壊される

  • 2022年03月 VCT CHALLENGERS JAPAN 2022 Stage1・・・8-16位

マネージャーの自己紹介パートはここまで!

いかがでしたでしょうか?こうやってみると色々なところでつながっているものですね。

そして次回からはようやくVARREL|VALORANT部門に触れていきたいと思います。

2023年の振り返りや2024年へ向けた新体制についてまで。

様々な物語や情報をこのnoteで発信していきますので引き続きお読みいただけますと幸いです。

本日もここまでお読みいただいた皆様、ありがとうございました!

次回予告
「2023年の振り返り(Skyfull/HaReeee/SSeeS/Pepper/LiGeR)」



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?