ヴァイオリン製作についての持論その2

塗装については、これまでいろいろ書いたので簡単に説明はしません。
ヴァイオリン塗装についてですが、誤解と間違いは非常に多いです。
まず、1600年時にアルコールの濃度として最高値はたぶん60-70%です。多段蒸留を組み合わせて得られる最高濃度は96%です。これをゲイ・リュサック度数といいます。エタノールの体積濃度をパーセントで表示します。
Joseph Louis Gay-Lussac(1778-1850)フランスの化学者。弟子にユストゥス・フォン・リービッヒがいます。リービッヒコンデンサ(環流冷却器)の発明者です。
という訳ですから、シェラックは70%程度のアルコールには溶けません。処方にもシェラック(ゴマ・ラッカ)は登場しません。ストラディバリウス時代はオイルニスを使用してました。
 ただし。ここが肝心ですが、ストラディバリウス時代にあった「松脂」は生松脂で現在の精製WWロジンの松脂はありません。ここの説明は今まで何度も説明しました。
昔のマテリアルと今のマテリアルに性能差があるため実現できない技術はいろいろあります。十二単の絹は現在の蚕繭と違う素材でした。従って現在の絹で十二単の着物を作ることはあまり意味がありません。重たくて厚いだけです。

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ヴァイオリンヴァーニッシュと色材。16-17世紀の古典オイルニスの話を中心に、ストラディバリウス黄金期のヴァイオリンニスを再現するまでの調査結果。(有)日本リノキシン http://www.nlinoxin.co.jp/