シェラックの季節
シェラックの季節が来た。とは言って販売する側としては一番厄介な季節7-8月がシェラックの発送の問題で苦労する。シェラックは気温30℃以上湿度60%以上で変質する。固まってしまうし、エタノールに容易に溶けなくなる。しかし、この時期に『注文』が圧倒的に多いのだ。いい加減覚えてほしいとは思う。まず、国内にシェラックを精製するメーカーが3社ぐらいあって、国外からは輸入は出来無い。理由はお解りのとおり輸送過程で固まってしまうからである。国内メーカーからはクール宅急便で送られる。一般に精製度の高い色の付いていないグレードほど変質しやすい。
原料のスティックラックを砕いただけのシードラックはまず、変質はないと考えて良いです。
それと「ブロンズラック」とか「スーパーブロンズ」とか「ガーネット」というのは『商品名』であり、生産メーカー各社では記号番号の製品名が付いている。ここを勘違いして「スーパーブロンズ」に近いグレードをくださいと言われてもそれは困ります。米国のあるメーカーから輸入した製品を(KIGATA.COM)というメーカーで販売していたようですが、そのメーカーは現在存在しませんし、弊社とは関係ありません。また漂白シェラックは本来木工、楽器用ではありません。食品添加物で岐阜セラック製造所が生産しているPearl N-5というグレードです。ブロンズシェラックが木工用としては一番色の薄い製品となります。
この先シェラックの販売は夏場は休止したいと考えています。楽器作るのは自由ですが材料については勉強してください。
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