水道の蛇口から後悔が漏れる。

日日是好日

「健康診断に引っかかっちゃってさ、これから詳しい検査をすることになったんだ」

お正月に親戚一同で集まった時、従兄弟のお父さんが言っていました。それから結果が気になっていたので母に尋ねると、ガンが見つかったと聞きました。しかも、肺からリンパや脳に転移しており、もう長くないと宣告を受けているとのこと。現在は会社を休んで、数日後の入院までの間に友達と飲みに行ったりしているそうです。

つい最近まで元気だった人が、急に人生の終わりを告げられている。そんな状況を目の当たりしにて、私は怖くなりました。別に自分がいつそうなっても、おかしくない話です。時間が有限であることは誰しも分かっているはずなのに、どうして永遠かのように毎日を浪費してしまうのでしょう。

私が小学生から現在進行形で推している私立恵比寿中学の安本彩花も、昨年悪性リンパ腫を患いました。現在は無事に寛解して、以前と変わらない元気な姿を見せてくれています。エビ中は本当に不運の連続で、全員が揃って活動できている期間がここ数年ほとんどありませんでした。そんな境遇の中でも、メンバーは誰ひとりとして諦めずに努力し続けています。そして、どんどんパフォーマンスが上達していく姿を見ると、自分も頑張らないとと思わされます。

推しは推せるときに推せ

5月14日、15日に日産スタジアムで行われた『乃木坂46 10th YEAR BIRTHDAY LIVE』に行ってきました。1日目は花道とサブステが目の前のスタンド1階1列目で、2日目はアリーナAの3列目。意味が分からない程の神席ということもあり、余韻が当分抜けませんでした。

2日目は上手側だったのですが、ちょうど推しの齋藤飛鳥ちゃんもフォーメーション的に上手側が多いので、メインステージでパフォーマンスしている姿を肉眼で見ていることができました。飛鳥ちゃんがダンスが上手いことは、ファンの間では有名です。首を挙げるのに緩急をつけていたり、足の移動も少し弾みを付けるなど、誰よりも繊細で丁寧に踊っている姿を生で見て感動しました。

今回の連番相手は、8年前に一緒に乃木坂にハマった親友でした。親友は西野七瀬推しなのですが、同じく山形住みだった上にブラック部活に所属していたため、1回も会えないまま卒業してしまいました。しかし、今回は10周年記念LIVEということもあり、今ではレジェンド的存在の白石麻衣や西野七瀬などのOGがサプライズ出演しました。七瀬ちゃんが登場した瞬間に親友は号泣し、私はその泣いている親友を見て泣きました笑。

青空が違う

私は、人より趣味が多い方だと思っています。映画・ドラマ、読書、執筆、カメラ、音楽、アイドル、リフティング、筋トレ…。全部一人で完結できるものであることから、私の一人好きが露骨に垣間見れますね。多分、一生好きなことやってていいよって言われても、全然楽しめていると思います。しかし、デザイナーとしての生活を始めてから、これらの娯楽と分類されるものに割く時間が減りました。小説の積読は増えたし、文章を書く頻度もどんどん減っている。そんな日常に、やるせない気持ちを抱えていました。

精力的に自分のやりたい仕事に没頭している日々は、ものすごく充実しています。何かに向かってコツコツ努力できている自分が好きなので、自己受容も前よりは出来るようになりました。また、広く浅く錯覚で広がる”友達”ではなく、手を取り合って同じ目的を追いかける”仲間”ができました。最近自分が落ち込んでいたとき、同期の子が一緒にカフェで作業しようと日曜日に付き合ってくれました。また、居ることを知ってお世話になっている先輩がわざわざ来て話を聞いてくれました。多分、2人が居なかったら、どんどんネガティブに思考して悪い方向に流れていたと思います。本当にいい人たちに囲まれて、自分は恵まれているなと日々感じています。

でも、私は一人になりたくなっちゃう人で、寂しく在りたい人間なんだと、最近気づきました。心から信頼できる人たちに囲まれているからこそ、徐々にありのまま自分でいられる時間は圧倒的に増えました。それでも、やっぱり人と居る時は無意識にストレスを感じているようです。ほとんど毎日人と過ごしていた9月は、後半少し体調を崩しました。それと、私は優しくされることに慣れていないようです。これは、肯定してもらったり褒められたりする機会が今までの人生であまりなく、雑な扱いに慣れてしまったからかもしれません。加えて、優しくしてしてくれた人に対しては過度に依存してしまいそうになります。そんな脆い自分を自覚しているからこそ、定期的に人と距離を置いて孤独を渇望する時期が来ます。

面倒な性格には変わりないですが、自己理解は大分進んできました。これからは、デザイナーとしての成長と大切な仲間との成長に励みながら、孤独になって自分の大切にしている無駄な時間のバランスを取れるようになりたいです。

この文章は、下書きに放置されていた文章を纏めたものになります。そのため、冒頭に出てきた従兄弟のお父さんに進展がありました。無事に抗がん剤が効いて、現在は安定しているそうです。本当によかった。

noteタイトル

今回のタイトルは、乃木坂の中でも特に歌詞が好きな『夜明けまで強がらなくてもいい』です。Aメロからサビまで全ての歌詞が良いし、MVも好きなので、ぜひ一度フルで聴いてみてください。

題名になっている「水道の蛇口から後悔が漏れる」の部分は、飛鳥ちゃんと未央奈ちゃんのパートです。この2人は、乃木坂史の中で西野七瀬と白石麻衣に次ぐ最強シンメだと個人的に思っています。2人の表題曲Wセンターを本気で楽しみにしていたんですけどね…。

5月のLIVEでは、オーケストラによる生演奏で披露されました。
念願の曲をLIVEならではの演出で聴けて、本当に嬉しかったです。

”風が悲鳴を上げ窓震わせて 
水道の蛇口から後悔が漏れる 

過ぎ去った一日を振り返って 
眠れなくなるほど不安になるんだ 
誰に相談しても考え過ぎだと言う 
自分をどうやって認めればいいのか？ 
光はどこにある？　
僕を照らしてくれよ 
暗闇は　暗闇は　涙を捨てる場所 

希望はどこにある？　
生まれ変わる瞬間 
夜明けまで　
もう　強がらなくていい”