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“初代STAFF OF THE YEAR”グランプリrienda 福岡ソラリアプラザ店 村岡美里さんの、接客技術を磨いてきた独自のトレーニング法とは? 【受賞記念インタビュー前編】

全国7万人の店舗スタッフの中から、No.1を決めるコンテスト「STAFF OF THE YEAR」。見事初代グランプリに輝いた、rienda 福岡ソラリアプラザ店 店長の村岡美里さんへの受賞記念インタビュー。前編では、受賞の感想、仕事に対する思い、接客力を磨くために心がけていることを聞いていきます。

「絶対美里がグランプリ!」周りの声が自信をくれた

――見事、7万人の店舗スタッフの頂点に輝きました。今年4月にスタートした1次審査から、8月19日に行われた最終審査までを振り返って、今率直にどのようなお気持ちですか?

最終審査に進むためには、SNSのフォロワー数やオンライン売上などいろいろ順位に関わる要素があるので、期間中はずっと何位だろうと気になっていました。今はグランプリをいただき嬉しいのはもちろんですが、「ようやく長い戦いが終わった」とホッとしているのが正直な気持ちです。

――グランプリを受賞されて、一緒に働いているスタッフの皆様やご家族はどのような反応でしたか?

ありがたいことに、スタッフも九州の仲間も家族も皆が、「頑張ってね!」よりも、「絶対に美里がグランプリだから!」という送り出し方だったので、地元の福岡に戻ってからも、「ほら言った通りでしょ」と(笑)。最終審査に挑む前は、皆は何を根拠にそんな風に言うの? と不思議に思いながらも、周りがそうやって言ってくれたことが心強くて、当日の自信につながったと思います。

――お客様はどうですか? SNSでもたくさんのお祝いコメントが届いていましたね。

はい! たくさんのご連絡をいただき、本当に嬉しかったです。お店の方にも、このご時世の中わざわざ足を運んでくださったり、お店にいけないからとお祝いの品を贈ってくださったりした方もいました。

私が新人の頃から8年以上にわたって、「美里さんがどんどん活躍してくれて嬉しい」と成長を見守ってくださるお客様がいるのですが、その方もすごく感激してくださって。たくさんの大切なお客様に喜んでいただけたので、グランプリを受賞できて本当によかったなと思っています。あとは学生さんを始め、「店舗スタッフになりたいと思いました」という声もたくさんいただけたので、それも嬉しかったです。

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村岡美里さんのInstagramアカウント(画像:オフィシャルアカウントよりバニッシュ・スタンダードがキャプチャ)

店頭接客より、SNS接客の方が上手いスタッフもいる

――接客を競い合うロールプレイング大会は、ファッション業界では多く開催されていて、村岡さんもこれまで数多くの大会に出場されてきたと思います。一方で、「STAFF OF THE YEAR」のように、オンライン接客の技術力を競う大会はこれまでにない異色のタイプだったと思います。最初に話を聞いたとき、どんな印象でしたか?

すごく今どきな大会だなと思いました。私はお店で日頃から他のスタッフとともにオンライン接客をしていますが、見ていると、店頭での接客よりもSNSを通じた接客の方が上手なスタッフもいるんですよね。この大会は、そういうスタッフがスポットライトを浴びる機会なのかなと思いました。

――スマホの画面越しでお客様に、「アマゾン旅行を計画しているお客様へのオススメ商品」「まもなく10人目のお子さんが誕生する友人へのプレゼント」を提案するなど、審査内容はユニークなものも多かったと思います。しかも、どんなお題が振られるか本番当日まで分からないという緊張感もありました。そちらについてはいかがでしたか?

通常の接客大会は、日頃店頭で行っている接客の延長なので、いつも通りにやれるかが勝負なんですが、今回は「どういうこと!!」「どんな準備をしたらいいの!!」と(笑)。でも、本当に実力勝負だなと、大会に出ることが好きな私は逆に燃えました。

スタッフの皆も一緒に盛り上がってくれて、「こんなお題が出るんじゃない?」と練習に付き合ってくれて。なかには、「絶対にそれはない!」と奇想天外なお題を出してくるスタッフもいたんですが、それが意外にも「アマゾン旅行に行くとしたら」に近かったので、スタッフに助けられましたね。皆で獲得できたグランプリだなと思っています。

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ライブ接客審査中の村岡美里さん

尊敬する戦友の顔に、泥を塗ることがないように

――村岡さんが1位、同じく村岡さんが所属されているバロックジャパンリミテッドの「moussy」ルミネ立川店のなとりかさんが2位を獲得されました。グランプリ受賞後、村岡さんが感極まって大粒の涙を流しながらメディア対応の準備をしているところに、なとりかさんが駆けつけて、「お化粧直して!」 とメイク道具を渡していた姿が印象的でした。お2人は元から親しい間柄なんでしょうか?

所属ブランドも働いているエリアも違うのですが、今回のような大会ですとか、いろいろなお仕事でご一緒することが多いので、親しくさせていただいています。りかさんは、良い意味でお互いに刺激しあえる「戦友」ですね。

――戦友のなとりかさんが2位、村岡さんが1位と素晴らしい快挙ですが、その瞬間どのようなことを考えていましたか?

りかさんが、日頃から販売のお仕事を頑張っていることを知っているので本当に嬉しかったですね。お互いの名前が呼ばれた瞬間、思わずハイタッチしました。

りかさんは私とは真逆なタイプで、感情も表現も豊かで、そういうところがお客様から愛される秘訣なんだろうなと、心から尊敬しています。彼女より上になったというのは相当なことだという自覚があるので、尊敬するりかさんの顔に泥を塗ることがないよう、これからもっともっと頑張らなきゃと思っています。

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最終審査後、自身のInstagramでなとりかさんへの思いを綴った(画像:オフィシャルアカウントよりバニッシュ・スタンダードがキャプチャ)

接客力向上の秘訣は、街中での人間観察

――最終審査でも、緊張している様子を感じさせない堂々とした姿が印象的でした。

元々あまり緊張しないタイプというのもあるのですが、とにかくこれまでたくさん大会に出てきたので、他の出場者と比べて「場慣れ」はあったかもしれないですね。オンライン接客も日々の業務のなかで当たり前のようにやってきていることなので、そこでも強みが発揮できたかなと思っています。

――他の出場者の接客を見て、ここは真似してみたい! など、何か今後の接客に参考になりそうなヒントはありましたか?

舞台裏に行ってしまうと全然壇上の声が聞こえないので、後から大会の録画を見返したんですが、他の皆様はライブ接客中、お客様から届いた質問やコメントにしっかり返答をされているのが印象的でした。ここは日頃の反省点でもあるのですが、私の場合は会話が一方的で、ライブショッピングのようになってしまうところがあって。スタッフからも、「いつもの美里さんの一方的な感じ出ていましたね」と指摘されたので、今後の改善につなげていきたいと思います。

――「STAFF OF THE YEAR」からすぐ、他の受賞者の皆様と一緒に、東京ガールズコレクションの特別ステージ(※STAFF START専用ステージ)をプロデュースされました。

華やかな舞台に、大勢の有名人……と一日中圧倒されていましたね。rienda自体はブラントとしても出場していたので、私は「STAFF OF THE YEAR」という自分にとって一生忘れられない感動をTGCのステージでも表現したいと、3人のモデルさんには私が「STAFF OF THE YEAR」出場時に着用した洋服と同じ柄でコーディネートさせていただきました。

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東京ガールズコレクションの壇上に、他のSTAFF OF THE YEAR受賞者とともに登場した村岡美里さん(左)

――「STAFF OF THE YEAR」では、短時間、しかも画面越しに相手のニーズを汲み取る力や、お客さまに対する気配りが高く評価されました。短時間で相手が求めているものを引き出す力は、どのように身につけてこられたのでしょうか?

何よりも、お客様に興味を持つことだと思います。私自身、これまでさまざまな接客大会に出場してきたのですが、その時に出会った接客の講師の方から、「日頃からトレーニングを積み重ねなさい」と教えていただきました。

トレーニングというのは、相手の行動や嗜好などを予測する力です。たとえば電車にのっている時、目の前に座っている人を観察して、「小さなバッグ1個でお出かけということは、今日は天神まで友達とランチしにきたのかな」と予測を立てたり、「この人は爪が短い、オイルもついている。ということは、今日は美容デイだったのかな」と、わずかな情報からその人の行動を想像してみるというものです。

こうしたトレーニングを続けてきたことで、入社2年目から店長を任せていただいているのですが、スタッフの小さな変化にも気づけるようになりました。この子いつもだったらこうするのに、今日はどうしてこういう行動をとったんだろう? などですね。いわゆるプロファイリングみたいなことなんですが、接客においても役立つので、スタッフにも「絶対人間観察した方がいいよ!」と勧めています。

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店舗で一緒に働くスタッフとともに(画像:バロックジャパンリミテッド提供)

※後編は、2021年10月12日(火)公開予定です!

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「STAFF START」とは

店舗に所属するスタッフをDX化し、自社ECサイトやSNS上でのオンライン接客を可能にするStaff Techサービスです。導入しているアパレル企業で最も利用されている「コーディネート投稿機能」は、店舗スタッフが撮影したコーディネート画像に商品情報などを紐づけてECサイトやSNSに投稿する機能で、その投稿を通じて商品紹介やコーディネート提案といった接客対応を行うことができます。また、スタッフの投稿を通じて達成されたEC売上は可視化され、スタッフ個人や所属する店舗の実績として評価に利用されています。導入事例は以下よりご覧ください!

導入事例

アパレル・雑貨など、さまざまなジャンルの導入企業事例をご紹介しています!





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