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21話 高校3年就活中、2軒隣に漫画家が引っ越してきたのでとりあえず押しかけて僕が漫画家になるまで。

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22話はこちら。

https://note.com/valensia/n/nfd76d57255ff?magazine_key=mb226382d11c8

漫画の方にも書きましたが、当時は本当に様々な方にご迷惑をかけ、とりわけ読者の、原作ファンの方達を落胆させてしまい、本当に申し訳ありませんでした。

当時を思い出すと中々……精神的に来る(汗)


という事で今回は当時、スカイガールズのプレゼンから
連載一回目までの話。

この頃は読み切りを描く機会はあれど、連載ネームとなると全く通らず、
上から降りてきた意見を聞き
直し続け、最終的に「やっぱり面白くないから無しで」

そもそも、月刊誌は特に(当然どこも同じではありません)作品の入れ替えスパンがそこまで早くないので「ガンガンネーム描いて出しなさい」みたいな空気が全然なかったんですよね。なのでとにかく進みが遅く。

という繰り返し、ネームばかり描く日々で、それ以外の時間は一日13~14時間はアシスタントに入っており、その他単発の書籍案件や読み切り、ソーシャルゲームのキャラデザ等をしながらネームを直すみたいな時期でしたか。


ネームをいくら出しても通らないでいると、段々自分の描きたい物が
分らなくなってくる、なんていう時期を経験した同業の方も
多いのではないでしょうか。僕はこの時期の経験もあり、今は全く遠慮せず、自分が気に入らない事は、あっていようが間違っていようが議論の場に持ち込み、しつこく食いつくようにしてます。で、自分が間違っていたら「あ、スイマセンそれは間違いでした」とすぐ言う。

自分の責任でやり切っていれば、失敗した時に後悔が少なく、次に進みやすく、人のせいにしないで済むので。当時はそれが全然出来なくて、何かのせいにしようとしていた気がします。

話は戻りますが、アニメのコミカライズのプレゼンの話がネームが通らない時期に来て。それがスカイガールズなわけです。

資料を見る限りでは正直、なんで自分にプレゼンを出せと言ったのか
分からない位、自分では描けないだろうと思える作品、画風だったので、
最初断ったのですが、
「絵を上に見せる事で自分の存在が知られる。今後変わってくるかもしれないので、とにかく出そう」
という事に。
この時は、話した通り、ネームが通らないので、何かにすがってチャンスを
手にしなくては、という思いもあったと思います。

それがまさか自分がプレゼンそのものに通ってしまったので、当時は
「本当は他に誰もプレゼンに出していないのではないか?」
と詰め寄ったり、これは自分には無理だから他の人に…と申し入れたんですが、

理由は分かりませんが「とにかくやってもらわないと」と。
後になって理由は何となくわかるんですが、それは僕とは直接かかわりのない、雑誌そのものの話なのでここでは割愛します。

で、担当さんが言うには、単行本は確実に出るので、という話だったので、
単行本をまだ出したことが無かった自分は、条件付きで受ける事にしたのです。

全4話の連載で、内容はアニメと別のオリジナルという事だったので、僕が頼んだ条件というのは、

「漫画とアニメで内容が同じ必要がないのなら、いっそスカガ隊のメカ、ソニックダイバーの整備士の話にして、主人公達を陰で支える話にし、主人公達はあまり出さない方向なら、何とかなるかもしれない」

と掛け合ってくれないかと。

実際、これでオッケーが出まして、それならと、正式に受ける事にして、急いでネームに進んだのですが、
「女の子キャラが出ない漫画なんて売れないからやり直してくれ」
みたいな事になり、頼んだ用件は却下になり、アニメの1話目をトレースする形に。描いてみた所、今度は話数が少ないのにこれはダメじゃないか?と話が変わり、OVA版を参考に、1話以降は何らかの話をベースにオリジナルで、と。
ページ数は60,40,40,40。

ここで慌ててしまい。自分のデッサンではどうしても作風に合わず、無理に調整しなくてはと、デッサンを変な方向に崩してしまいまして。

今思えば似ていようがいまいが、自分が描ける絵で挑戦したほうがよかったのですが……

ネームを描きながら、作画完成まで1か月2か月ない状態でしたが、それでもキャラの練習を死ぬほどすれば、何か変わったかもと思わなくもないですが、精神的に結構疲弊していたようで、少なくとも1話目が掲載され、炎上してしまうまで決意無き行動ばかりとっていたかと。
何処に向かえばいいか分からないというか。

そんな感じで、予告が載り、本編が載った日に、大変な事になってしまった
というわけです……。

ですが、1話目が載って、炎上した事で逆に踏ん切りがつき、そこからは
どうやって4話描き切るか、と考えるように。
4話の最終ページまでに、少しでも絵をどうにかしたい、で、単行本化の際に絵を時間がある限り直して…。

という事で、掲示板を見て回り、読んだ皆さんが何を思って、何を直すべきかを調べ初めまして。
まあ、何とか何処とかでもなく、全部ダメだったんですが(汗)
とにかく目立つのは描いている時はまったく気が付かなかったんですが、

頭がデカい。と。

いえ、久しぶりに単行本見直したらもう、頭がどうとかいうレベルの
話ではなかったんですが。

当時作品を見た皆さんが仰っていた
「キャラ作画担当が逃げたから、メカ担当がキャラを描かされた」というのは間違いでですね。最初から僕一人だったのです。

あのような結果になってしまいましたが、初めての単行本という事も
あって、愛着はあるんです。読者の皆さんの意見も、当時から当然だと思っていますし、逆に言えば、それだけ読まれていて、自分の為になる事を話している人が居た、という事で、炎上した事については感謝もしているのです。誰も何も言ってくれない、というのが実は最も怖い事なので。



そういえば…数年前にあるweb系の会社から、スカイガールズをうちで
配信させてくれないか、と連絡が来まして
(長い間放置し使っていかなったSNSなので、、気づくのに4か月かかりましたが)
自分には作画の権利しかなく、出版社と版権元に聞いてくれないとどうにも
出来ない、とお伝えしました。

続きは次回に。

もし気に入って頂けましたらサポート頂けると大変嬉しいです(^^)業界が偏ってしまう内容が多いですが、色々参考になるような記事が書けるようにしていこうと思います。