ねぇ、パピコ食べる？

ﾐｰﾝﾐﾝﾐﾝﾐﾝﾐﾝﾐｰﾝ…

あづい。あついではなく、あづい。うだるような暑さ。うだるは茹だると書く。脳みその簡単レシピをクックパッド載せちゃおうか。外出5分で頭がフットーしそうだ。完成間近である

しかし、恐ろしいことにまだ夏の暑さのピークは来ていない。どうなってしまうんだ、この地球(ほし)は。もう桜井と桑田で地球のコアに突っ込むしかないんだよ

こんな暑い日には、食べたいよね、あれ

二つで一つのクールでみんなが大好きなもの

EXILE？

え？ボーカル以外をメンバーとして見ないのは良くないよ

はい、買いましたパピコ

パピコに決まってんだろ、あとみんなが大好きって決めつけんな

ちょろっと外を歩いて帰ったので、パピコの溶け具合は今食べなければ怒られそうなぐらいの最高な食べ頃。しかし…

パピコは二つで一つ。分け合わねば、食べるべからず

二つ食べてしまえば僕はこの街にいられなくなってしまうだろう

きっと僕だけTポイントが付与されずに市の一般財源に流れるに違いない。僕のTポイントで街が発展してしまう。あぁ、IKEA、コストコが誘致されるんだ

憂いていてもしょうがありません

身近なところから攻めていきましょう

「ねえ、パピコ食べる？」

母親「別にいらないです」

あぁ、息子の名誉がかかっているのにパピコを断る人間がいるんですね。もう人間なんて信じられない

信じられるのはもうコメダのチキンサンドしかありません。想像超えるボリューム、美味しさ。コメダのチキンサンドは裏切らない

って事なんだ、パピコ食べる？

実家の便器「ってかお前が食ってからここ来いよ」

まあそれもそうか

ねえ、パピコ食べる？

触れちゃいけない看板「パンフレットはお読みになりましたか？あら、そう、では是非読んでみてくださいね。そうだ！見ていただきたい、ビデオがございまして…」

悪い気がして帰れないんだよな、こういうの

ねえ、パピコ食べる？

終わった自販機「…金の投入口を塞がれた自販機って自販機と呼べると思うか？なあ？そのパピコ、投入口にいれてよお、俺を殺してくれよ。殺してくれよ！！！」

ヒェッ…(ﾀﾞｯ

終わった自販機「なあ？？？殺せよ、殺せって！！ちょ、おい、待て！！！！」

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

ハアハア、やばいってあいつ。まずパピコで自販機壊せるわけねーだろ、元々ぶっ壊れてんだよ！

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

ハアハアハアハア、ヒーヒー、コーッ、オエッ。

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

ゼーゼーゼー、やば、あー、タンに血混じってきた。

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

オエエエ、ヒーヒーヒー、カー、ッペ

ｶﾝｶﾝｶﾝｶﾝｶﾝｶﾝｶﾝｶﾝ

パ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

(あかんぞ、クラクションみたいな声出てきた)

ハアハア、ここから、街が見渡せる…

そうだ…ここからなら！

「「「ねえ、パピコ食べる？」」」

街の総意「ごめん、塾あるから…」

はあ〜〜〜〜？一番ムカつくやつじゃねーか！！てめえら塾通いがこぼしたジュースのシミとかお菓子のゴミとかお前が先に帰った後全部いつも僕らが片付けてるんですけど？？つか遊んでる時に貸してたソフトとか自分のDSに差し込んだまま持ち帰ったの十回はゆうに超えてるんだからな！！僕は一生忘れねえからな！！！はぁ〜〜〜〜〜〜〜っ！！！

蘇った小学生時代に刻まれた塾通いへの憎悪を糧に僕は宇宙飛行士になった…

ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｯ

ねえ、パピコ食べる？

同僚「は？お前もう船降りろ」

ねえ、パピコ食べる？

同僚「それもうお前が食えよ」

僕は宇宙飛行士として任務を順調にこなしていった

そして最後の任務、温暖化が進み、まもなく人間が住めなくなるであろう地球(ほし)に代わる第二の地球(ほし)への着陸及び、探査

そこで僕は、奇妙な物体を見つけた

「あ、あの〜、パピコとかって食べられたりしますかね？」

モノリス「・・・」

「聞いてます？パピコ食べるかって聞いてるんですけど！？」

モノリス「まじ？いいの？あざ〜」

(え？パピコは？あ、変な板みたいなやつにあげたんだっけ…しかし、なんだこの手は？赤ん坊？)

(…あれ..ぱぴこ？ってなんだっけ、なんだかとても暖かい響きだ。心地いい、あぁ、眠たくなってきた…)

〜fin〜