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VOLLEY TOUR 2019/20【8】~Zalau vs Craiova

12月15日(日)
この旅の2試合目はルーマニアリーグ
ザラウ対クラヨーバ。

ルーマニアの都市クルジュ・ナポカ近くの
小さな町ザラウの体育館は
片側が客席となっており、
ルーマニアリーグ男子にしては
盛上っている方かな?…と見えます。

入り口には数名の
セキュリティースタッフを配置しており
観戦体制としては万全。

ただ、チケット代は無料だし
厳しい荷物チェックもなく入れるので
気軽に観戦できる環境でした。

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そこで行われたこの対戦を
遥々見にやってきた理由…
それはセルビアマニアの私にとって
見逃せない、セルビアリベロ対決。

ザラウには2017年ユーロ3位に貢献した
シュクンドリッチ。
クラヨーバには昨年同様
現代表のマイストロビッチがいて
先輩後輩という対決。

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ザラウもクラヨーバも
今季はCEVチャレンジカップの出場権を得ており、
レベルとしては大きな差はなさそうです。
今季の成績をみると順位は
クラヨーバの方が上回っていました。

シュクンドリッチは昨年、
セルビアリーグをに見に行きましたが
その際は怪我でコートに入れず
控えとしてチームを支える姿しか
見ることができませんでした。
ナショナルでも2017年のユーロでは
第3のリベロとして
イボビッチの怪我でレシーバーとして
わずかにコートに立つだけでした。

なので、実はガッツリプレーを見るのは初めて。

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いやぁー、優しい紳士的な人柄からは
想像できないほどの熱さをもって
コートに立ち、周囲に声を掛けて続けていて
キャプテンシー溢れる
新たな一面を見せてもらいました。

リーダーシップを取れる選手、
意外と今のセルビア代表にはいないので、
貴重な存在だったのにな…と思いつつ、
代表から外れても
しっかりクラブチームで存在感を
残している姿に嬉しくなりました。

対するクラヨーバのマイストロビッチ。
こうやって改めてリベロ追いで見てみると
いい仕事してるな…
自然になったな…
とプレーに成長が見られ喜びを感じます。
なんて…偉そうな見方ですけど…(笑)。

セルビアの縁の下の力持ち、
代表ではいつもアタッカーに視線を取られて
見過ごしがちですが、
ここでしっかり主役として捉え、目に焼き付けました。

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審判の判定に不満をあらわにする
クラヨーバチームのこの一場面。
強気に主張するこういう表情も
なかなかナショナルでは見られません。

こうやってガッツリ見られるのも
クラブチーム巡りのいいところ。
セルビア代表選手全員に興味があって、
みんなに頑張ってほしくて、
みんなに声援を送りたいけど、
代表ではどうしても比重が偏ってしまう…。

だからこういうときに各選手の
いろんな表情を見せてもらって、
私なりに彼らのプレーや性格を
捉えながら奥深く知っていきたいのです。

現場でしか見られないものは
やっぱり大きい!
そして、それが積み重なっていくに従って
気持ちもどんどん増していき
それを「応援」という形で
還元できるように思っています。

だから正直、どちらが勝つか…
というのは二の次だったり…。

とはいえ、目を引くプレーヤーがいると
注目してしまうのは
まだ私にバレーファンの心が
残っている証拠なのかもしれません。

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世界のプレーヤーを見に行く旅から、
セルビア応援の旅に移行していった近年ですが、
いいバレー、面白いパフォーマンスには
心ときめき、
熱い気持ちが伝わってくる選手には
自然と気持ちが入ってしまいます。

今回もクラヨーバのセッターに
心動かされて目で追ってしまい…
あとで気づくと、彼もセルビア選手でした(笑)。

試合はホームの利が大いに影響し
波に乗って第5セットでザラウの勝利が決定!
会場は勝利に湧き
終わった後もしばし賑やかさは続いています。

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試合終了後、
選手たちが居残って子供たちと戯れたり、
子供たち同士で遊んでいたり
海外ならではの試合後のこの光景。
ほのぼのとしていて、本当に羨ましい…。
居残る選手に声を掛けやすいのもですが
子供たちにとっては
プロ選手の戦う憧れのコートに立てるって
やっぱり特別な感覚があるだろうし、
敷居が低い感じで
バレーが身近に感じます。

イタリアやポーランド、ドイツ、フランスなど
強豪リーグの強豪チームにはないこの雰囲気…
マニアックな土地でそれが見られるのも
クラブチーム巡りの醍醐味で、
たとえ英語が使えなくて
めげそうになることが想像できても、
向かわせてしまう何かがあるのです。

そうやって気付けば
苦手なルーマニアも3シーズン連続訪問。
この温かい会場で1試合見終わると
その国に溶け込めたような気持ちになり
やっぱり来てよかった!と思うのです。

【9】へつづく…

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