とあるX(旧twitter)上の広告から見る二次元美少女表象の変化


はじめに

 バ美肉おじさんが登場するとあるX(旧twitter)上の広告を分析してみようと思います。

本題

 上の広告を見て下さい。この広告はAGAの広告で、この広告の訴求対象(中高年男性)の分身でもある主人公は薄毛に悩むバ美肉おじさんです。

 つまり、薄毛という極めて男性的な悩みと二次元美少女という従来なら水と油のような事象が一人の登場人物の中に両立しているのです。

 また、これらの事象は訴求対象の分身たる主人公に起きており、広告主は二次元美少女に受肉という事象を薄毛と同様に訴求対象に起こり得る事であると考えているのです。

 従来なら、この広告に登場する二次元美少女表象は閲覧者とその分身たる主人公にとって客体的な他者(例えば、異性の恋人など)として登場しているはずです。

 しかし、実際にはこの広告に登場する二次元美少女表象は訴求対象とその分身たる主人公にとって自身の中にある可能性と描かれており、二次元美少女表象が自分と他者どちらに属するかの点で真逆という意味で明らかに従来の描き方とは異なります。

 この広告はバ美肉文化の影響を受けた事は明白で、この広告以外にもバ美肉文化の影響を受けた二次元美少女表象は存在しています。

おわりに

 これからはおじさんが二次元美少女に受肉する事によるおじさんへの影響だけではなく、バ美肉により二次元美少女がおじさんである可能性が出てきた時代の二次元美少女表象への影響を考える必要が出てきたと思います。


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