コロナパンデミックは本当か?㉓
本書はドイツでのコロナパンデミックの現状を伝えています。マスクが義務に、死者(?)が日本と比較にならない程多いと言われていますが、実は日本とあまり違いがありません。ほとんどの死者数はコロナで亡くなった方ではないのです。
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■善良なドイツ市民と政治の破綻
国家の分断、かつて私たちはそれを一度経験したことがあります。それは難民問題の時期です。この問題について国論は真っ二つに分かれました。憤る人間と優しい人間などと言われましたものでした。
今回の分断はより深刻です。友人関係は壊れ、人々はお互い許し合えない。頭ごなしに、敵対的に言い争いますが共に語り合うことができない。
ある人は副次的被害について不安を言葉にして、ある人は高齢者の権利の擁護者と自称しつつ、国の経済を救うために老人たちが犠牲になるべきだと主張するのです。
ロックダウンの延長決定に関するメルケル首相の演説について、ある地方新聞に次のようなコメントが掲載されました。
「私はとても安心しました。ディスタンスを守り、友人と会うことや家族を訪問することや、その他何もかもを放棄することが全て正しかったのだと思って、とても気が楽になりました。そして、今後もずっとこうしていればいいのだと思い、とても安心しました。」
残念なことに、このように思う人は少なくありません。
メディア・エピデミックの犠牲者も少なくありません。
心理学者であり、リスク研究者のゲルト・ギゲレンツァー教授は、このことについてあるインタビューで次のように話しています。
「ショックリスクに対する我々の恐怖心…つまり突然たくさんの人間が、短期間のうちに命を失う、といったことが起こるかもしれないという恐怖心…に火をつけるのは簡単なことだ。新型コロナウイルスはそのようなショックリスクかもしれない。ちょうど飛行機の墜落や、テロ攻撃や、あるいは別のパンデミックと同じように。短期間ではなく、1年のバラバラな期間に人々が死んでいくことは、特に恐怖心を感じさせはしない。たとえ死亡者の数が遥かに多いとしても」。
確かにそうです。疫病が終息した今、眺めてみればロックダウンその他の緊急措置に何らかの効果があったかどうかは別にして、ドイツでの《コロナ死亡者》の数は1万人を遥かに下回る数です。
ドイツでは毎年約95万人の人々が亡くなっています。
そのうちの35万人、つまり3分の1以上が心臓・循環器の病気で亡くなります。そして23万人の死因は癌です。
幼いことから学校や市民に対する生涯教育において、運動や健康な食事がどれほど重要か、太り過ぎがどれほど危険か、タバコはどれだけ体に悪いかなどの情報提供や教育を行っていれば、これらの95万人の死亡者のうち、多くの人が死ななくて済んだかもしれません。
毎年数千人の死者を減らすことが出来るのです。ほんの一滴のウイルスがラクダの背中から流出することがないように、呼吸器官感染による死亡者の数も減らすことができたでしょう。
これは多種多様なコロナウイルスのみに言えることではなく、およそ全てのウイルス(アデノウイルス、インフルエンザ・ウイルス、パラ・インフルエンザ・ウイルス、その他…)についても当てはまることであり、それはこれまでもそうであったし、これからも変わりません。
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■なぜ政治は破綻したのか?
私たちのある同僚が事情を理解したときに、こう言いました。
「そんなことありえない。つまり、それは我々の政府とアドバイザーたちが全くバカか無能ということになる…あるいは、仮に彼らがバカでなければ背後にある意図が働いているはずだ。それ以外に「どうやって説明すればいいのだ?」
政治家の器を持った最後の政治家の一人であった故ヘルムート・シュミット首相はかつてこう言いました。「政府の愚かさを決して過小評価してはいけない。」確かに彼は正しいかったのです。
それにしてもこれほどまでにバカだったのでしょうか!? 本当なのでしょうか? とても信じられないことではあるし、また信じたくもないことです。とすれば、残るのは第2の疑問ということになります。
つまり、背後にどんな意図が隠されているのか? そんな素朴な疑問に対して、政治家は決まったように《陰謀論》というレッテルを貼ります。
なぜ私たちの政府は異なった意見を無視して、根拠もなく完全に恣意的な決定を下すのでしょうか?
なぜ私たちの政府はドイツ国民の幸福のために行動しないのでしょうか?
スウェーデンのヨハン・ギーゼヒ教授によれば、政治家たちは自らの立場を有利にするためにパンデミックを利用し、十分な科学的根拠のない緊急措置も平然として実施する。
「政治家というものは、行動力や決断力や、特に強さを誇示したいものなのです、私が知る中で一番の傑作は、アジアの複数の国で歩道に塩素が撒かれたというものです。これは全くナンセンスなことですが、ともかく、責任当局と何らかの対応をしたということを見せることはできたし、これこそが政治家にとっては非常に重要なことなのです」
オーストリアでも、ギーゼケ教授の主張が正しいと思わせる事例があります。オーストリア政府はコロナ危機における危機管理に当たって、自ら指名した科学者たちや役人の専門家としての見識を信頼しませんでした。
ある会話の記録からセバスチャン・クルツ首相が厳しい制限措置を実施する際に、国民が社会的・経済的負担を容易に受け入れられるように、国民の啓発を行うのではなく、恐怖心を煽る方向に賭けたことが明らかになりました。
ドイツも状況は同じでした。全く非合理的でバランスを欠いた私たちの政府の政策が、正しいものであったと国民に信じ込ませるために、政府はメディアを使って不安と恐怖心を煽ったのです。
(次回最終回)
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日本の医師たちの対談を取り上げた記事も参考にどうぞ(*^-^*)
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