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産業保健看護職のお金のリアルアンケート2023 その2研修費用・キャリアアンカー編

前回(2021)に引き続き、産業保健看護職のお金のリアルアンケートを実施いたしました。ご協力くださった皆様ありがとうございました。アンケート結果がまとまりましたので報告します、遅くなってしまってすみません。
アンケート結果を3回に分けてご報告させていただきます。今回はその2。研修費用やキャリアアンカーの結果になります。

アンケートの概要
 目的 産業看護職の収入のリアルを知ること
 対象 Twitterアカウントを持つ産業看護職
 期間 2023.6.2-7.6
 回答数 117名

1.研修費用

研鑽費用のうち会社が負担しているもの(複数回答)
企業規模別 研鑽費用のうち会社負担額 (産業保健経験年数1年未満者を除く)

「2022年度に会社に負担してもらった費用はおおよそどのくらいですか」という質問なので、経験年数が1年未満の方を除いています。

会社が研鑽費用を出していないという回答が32名(27%)いました。社内での教育が無理なので書籍やセミナー、学会に参加をする必要があるわけで、上司に理解してほしいところですよね…。
会社の負担額は、会社の規模と関係しそうだな‥と思ってクロスしてみたのですが…10000名以上の会社でも0円が結構いるのはなぜでしょう。スタッフが多いから一人当たりの金額が減ってしまうのでしょうか。

雇用形態別_研鑽費用会社負担額(産業保健経験年数1年未満者を除く)

雇用形態の違いは研鑽費用にも影響しています。


次にキャリアに対する考え方を聞いてみました。キャリア・アンカーとは、個人(特に社会人)が自らのキャリアを選択する際の「基本指針」となり、その人のキャリアを方向づける役割を果たすものです。また、個人にとって「どうしても犠牲にしたくない価値観」「最も大切にすること」、周囲が変化しても「自己の内面で不動なもの」ともいえます。
キャリア・アンカー 無料診断ツール (rere.page)

WLB/ライフスタイル:ワークライフバランス重視。仕事と家庭を両立させ、仕事以外の自分の生活も大切にしたい
管理能力:管理職として責任のある仕事をしたい、組織を動かしたい
起業家的創造性:新しいことを生み出すことに楽しみや充足感を覚える・起業や独立をしたい
技術・職能:「専門家」としての能力を発揮したい
自律・独立:自分の納得のできるやり方で仕事を進めたい・周囲の力を借りずに仕事をしたい
純粋な挑戦:難しい仕事に魅力を感じ困難なことに挑戦したい
保障・安定:安定性を最も重視し大企業で長く働きたい
奉仕・社会貢献:人の役に立つ仕事がしたい
上記8つの中からキャリアに関する考えで最も近いものを選んでもらいました。

キャリアアンカー

WLBの回答が3分の1、次いで「技術・職能」となりました。年代別にみてみましょう。

年代別_キャリアアンカー

WLBを重視しているのは30代が中心だということがわかります。30代はライフイベントが目白押しの年代で否が応でもWLBを考えざるを得ない年代なので、こうした結果も納得がいきます。しかし、40代になると「自律・独立」や「純粋な挑戦」が増えてくるところが興味深いですね。

また、20代に「技術・職能」が多いのはどういった理由なのでしょう。覚えるべき知識や技術が多く、早く専門職として一人前になりたいという気持ちの現れかなと推察しました。

以上、お金のリアル2021では設けていなかった、研鑽費用やキャリアアンカーの質問の結果でした。

その3ではたくさん寄せられたお金に関するコメントをご紹介したいと思います。

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