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1周目

長文になるとは思いますが、どうか最後までお付き合いください。

建中寺展、ということで展覧会に行く前に建中寺と、徳美からすぐに行ける光友公ゆかりの場所を巡ってきました。

建中寺総門。
建中寺本堂横。
建中寺本堂正面。

展覧会では触れられている様子はなかったような気がしますが、本堂東側と西側に木の細工があって、(名称わからないです。ごめんなさい。)けっこう種類が豊富なので、ぜひ行ってみてほしいです。

また、徳美から西に徒歩約3分に、光友公お手植えのやぶつばきがあった場所があります。
僕もつい最近知ったのですが、距離的にもいい感じです。ただ、道路のど真ん中にあることと、ゴリゴリの住宅街なので、見る際は迷惑にならないように………。

前に行った時と比べてかなり草が伸びてました。


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と、いうわけで初日行ってきました!
建中寺展!!
年明けからずっと待ち続けた甲斐があるくらい、見どころ満点の展示でした!
僕の推しも出ていて、最高でしたね。

※ここからの内容はほぼ僕の感想です。

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まず、最初にこの人!
やっぱり建中寺を語るには尾張徳川家2代、徳川光友公のことは外せませんよね。
光友公の絵葉書がありました。
光友公、絵葉書になったことあったのね…!!

建中寺、ただ「尾張徳川家の菩提寺」ってだけだと思ってたけどめちゃくちゃ格式高いってことも今回初めて知りました…✨
あと、天明の火災でお寺の大部分が焼けちゃった後の9代宗睦さんによる復興もすごかったのね。
たった2年くらいで現在の御霊屋まで建立しちゃうの、流石すぎる。

他には、光友公が描いた観音様と鶴の絵がありましたね。光友公、尾張徳川家の中で最も絵の才能に恵まれていたとか。ほぇ〜。

あと、建中寺は戦後の区画整理で2代光友公から18代義礼公までの歴代当主とその家族、合わせて38基もお墓があったんですよね。
ほとんどの遺骨は定光寺に移されたらしく、現在、建中寺境内に残る藩主のお墓は光友公のもののみになってます。

源正公廟。光友公のお墓。
建中寺の西側にひっそりと佇んでいます。

何気に興味深かったのは「瑞龍院殿墓誌」ですね。キャプションの近くに普段は見ることのできない源正公廟の中の写真があって、「わっ」ってなりました。
墓誌の内容はきちんと読めていませんが、次回行った時に読めたらいいなって思います。

副葬品については今回僕がいちばん注目していて、知らなかったことも多く知ることができました。
まず、「葵紋付黄金造飾太刀拵」。僕の推しの拵です。以前見たのが2年前で、そこからはホームページの写真でしか見たことがなかったので、例えば、宝石の色なんかは青一色だと思っていたら、意外と他の色も混ざっていたり、写真では詳しくわからなかった部分など、やっぱり写真では伝わらないところってあるんだなというのを実感しました。
次に、光友公の墓所に副葬されていた4口の刀剣です。
最初は「太刀 無銘 瑞龍院殿墓所出土」。
僕の最推しです。ようやく会えました。2年ごしの再会。
本当にボロボロで、朽ちてなお、所持者であった光友公を守っていたんだな、と思うとなんだか言葉では表現しきれない気持ちになります。
また、茎側と鋒側が大きく損傷していて、鋒なんかは、もはや形さえ失っているのに真ん中あたりのところはほとんど朽ちていなくて。刃文もかろうじて見えるのかなって感じで。
特に、この太刀は他の3口に比べて、かなり損傷が激しかった印象を受けたので……
本当に、何度見ても、この太刀を見た時の感情は言葉にできないです。それくらいのものがあの太刀にはあると、少なくとも僕自身はそう思っています。

たぶん、僕は「モノに込められた人の想い」っていうのが好きなんだと思います。
今回の展覧会で、ようやくそれを実感しました。

と、展覧会はたくさんメモをとって、手首がしんでしまったので、続きは②の方にまとめるということで。

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今回の展覧会では、「画像検索とそれと同等なレベルでの写真撮影」が可能でした。
そのため、今回初めて写真撮影という手段を用いらせていただきました。

正直な話、「写真撮影を美術品鑑賞に用いるのはいかがなものか。」「ありえない。」と写真撮影の話題が出た2月ごろの僕は受け入れようとせず、徳美に行くのもかなり避けていました。


これは僕の都合のいい解釈に過ぎないかもしれませんが、一定範囲を越えたら「許容」していかないとダメなんですよね。
もちろんマナーを守ることは公共の場においてとても大切なことですが、あまりにもそれに執着しすぎても自分が疲れてしまうだけなんですよね。
去年までの僕は本当に不寛容だったので、少し反省をしています。

だから僕はできるだけ、「他人の鑑賞に迷惑をかけないようにしつつ、自分の鑑賞も楽しむ」という手段を取るように心がけています。
例えば、キャプションについてメモをとっているときに人が来たら少し横にはけたり後ろに下がったりするなど、周りに気配りができるような鑑賞者になれたらな、なんて。

また2周目以降もまとめる予定ですので、どうかお付き合いください。

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