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DAYS 27

「自主隔離と制作の違い」

自主隔離(外出規制)の名の下、自主隔離しているつもりだったが、自主隔離の暮らしと制作の暮らしとではあまり大差がないという事実に気がつく。制作が始まると、1日の中で外に出ることはスーパーに行くか、散歩するかなので、それはいまドイツ政府が打ち出している唯一許されたアクティビティと一緒だ。。このロックダウンが終わったとしてもおそらく私の暮らしにはあまり変化がないだろう。画材がオンラインでしか買えないことや(届くのに2週間かかる)美術館にいけないことを考えなければ、不謹慎なようだがこの暮らしはまったく悪くない、むしろ静かで平和とも言える。
 うっすらと感じるのは、この状況に静かな平和を感じている人は少なくないのではないかということ。おそらくこの何百年、世の中は動け動け、それもはやく動け、働けと、動くことが善だったのだが、一転して動かないことが善になってしまった。動かないことに罪悪感を感じる必要は無くなってしまった。動かないもの万歳の時代がやってきた。
 ニュースの記事を読むと、世界も終わりか、終わらなくても今後は大恐慌しか待っていないような、悲観的な印象を持ってしまうけど、ともあれ目の前の現実はとても静かで、平和だ。
 

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