見出し画像

人材マネジメントのリテラシー

企業の経営資源の基本は、ヒト・モノ・カネ。最初にくるリソースは「人」です。人が意思決定して、最後は責任をとる。当たり前ですが、「責任はAIがとります」なんて通用しません。人が問題を発見し、課題を設定し、意思決定する。他の人間との関係を構築する。企業経営のガソリンはお金かもしれませんが、エンジンは人です。そして、ヒト・モノ・カネの中でも、人は別格資産と言われます。モノやカネと違って、一人一人が異なる。そしてかけがえのない大切な存在です。

人は多様で、大胆で、繊細。無限とも言える可能性をもっている反面、面倒で手間もかかる。相性によってパフォーマンスも異なる。人の組合せによって結果が大きく変わるのです。この魅力的で、やっかいで、難しい「人」を学ぶ必要があります。人材マネジメント。と言っても「管理する」という偉そうなものではありません。「理解する」ことが大事。人事部員はもちろんですが、管理職は全員、一般社員も学んだ方がよいと思います。どうやって学ぶのか? 基本は「人との経験」です。多くの社会人と交流することで、その可能性と難しさを実戦で学びます。ジョブローテーションも大切。その中で、コミュニケーションや協働を学んでいく。多様で豊富な「人間関係(上下左右)」を自ら広げていく必要があります。

その一方で、知見としての学習も効果的です。人材マネジメントを体系的に学ぶ。そこでお薦めなのが、東京商工会議所のビジネスマネジャー検定です。最近、商工会議所系の資格紹介が多いですが、特に意識しているわけではありません。広く実践的なリテラシーを身につけるとなると、どうしても商工会議所の検定が優れています。ビジネスマネジャー検定は、2015年に始まった新しい資格ですが、内容がわかりやすく充実しています。人と組織、業務、リスク、3つのマネジメントを上手に解説している。特にテキストがよくまとまっているので、本を読むだけでも大いに勉強になります。ただし、やはり基本は「実戦での人との交流」。その点を忘れずに日々の仕事に取り組みたいですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?