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受験生、新成人のみなさんへ語れることは特に無いので思い出を語ります。

例年この時期になると新成人へ、受験生へ向けたメッセージとか、もうちょっとすると新社会人へ向けたメッセージとかをテーマにしたブログ記事などをよく目にするのですが、今年はあまり見ない気がします(自分の周りだけかもしれませんが)。

前回の記事で書いたとおり、世の中がこれだけ混沌としてくると、確定的なことを言いにくくなっている、という空気感もあるのかもしれません。

これはタイトルのとおりなのですが、自分の場合はなにかアドバイスしたいことととか語りたいことがあるわけでもなく、でも特に今年の受験生や新成人のみなさんを見ているといろいろ思うこともあったりするので、参考にもならない自分の思い出を綴ってみます、という記事です。

受験について

受験生のときに思っていたことはふたつ。ひとつめは「とにかく地元から出たい」。ふたつめは「もっと音楽を楽しめる環境が欲しい」。将来どうしたいとか、何を学びたいとかいうモチベーションが特になかったので、志望校を決めるのはホントに大変でした。結果的に、志望校の中でも「最も入りやすい学部」を選んだという決め方です(ほら、参考にならないでしょう)。

受験の日。センター試験はまだ英語リスニングもなかった時代。会場が当時はまだ遠かったので、同級生と旅館に前泊して臨みました。ちょっとした修学旅行気分で、へんなテンションになって数学でやや失敗したのもいまではいい思い出。

二次試験はとても寒い日で雪が降ってました。もともと気温の変化に弱く、風邪も引きやすい。当日の体調は最悪でした。結果、ぼんやりとしてトリップ状態で受けたのが良かったのか悪かったのか、まぐれ当たりみたいなヒットが出てどうにか合格できました。

新成人の頃

地元の公民館で成人式をしてもらいました。小さな町だったので、新成人が全員ひとりずつ壇上で「新成人の誓い」みたいなことをひと言ずつ語るみたいな企画だったと記憶しています。

当時、自分は大学生でしたが大学に行ったのも前述のようなモチベーションですから、大学でもあまり真面目に勉強はやってなくて音楽やったりライブに行ったりとかばかりに時間を費やしていました。立派なことを語る同級生に紛れて、なんだか自分が遅れをとっているような、自分だけが遊んでいるような感情を抱いたのもなんとなく覚えています。

そこから焦りも感じつつ大学に戻って就職活動など始まるわけですが、いわゆる超氷河期の時代。かなり苦戦しました。これも結果的に入社した会社では面白い経験をさせてもらったと思っていますが。

どうにもならないことと、どうにかできること

繰り返しになりますが、新成人や受験生のみなさんになにか言えるようなことは持ち合わせていません。この記事はただ「運が左右することもあるよね」くらいに感じてもらえたら、と思います。

もし、あの受験の日が暖かくて体調がよかったら。もしあの頃地元にとても行きたい学部のある大学があったら。もし、就職活動の頃が氷河期じゃなくバブル景気の真っ只中だったら。歴史にもしも、はありませんが、どのピースが欠けてもおそらく全く違う人生を歩んでいただろうなあ、と思います。

こういう「運に左右されること」は自分の力ではどうにもなりません。生まれる時代や場所を自分で選ぶことも、人生の大切な節目の日の天候を自分で決めることもできないからです。

いまでもたまに思い出す、受験期にとある先生から言われた言葉があります。

受験には3つの要素がある。1.自分の努力。2.当日の体調。3.運。

3はどうにもならん。たまたま得意な問題が出たり、苦手な問題が出たりする。コントロールできない要素はあきらめろ。1と2はまだどうにかコントロールできる。だから3つのうちふたつは固めていけ。そんなことを言われました。

自分の場合は2も固めきれなかったわけですが、結果これは3が味方してくれたと言えるのかもしれません。

今年は受験にしても、成人式にしても、大人の我々のほうが不安定になるくらい大変な環境になってしまっているな、と思わざるを得ません。ただこれは誰かがコントロールできるものではありません。

コントロールできないものを嘆いたり気を揉んだりするのではなく、自分でどうにかできることに注力する。つらいことから逃げることや、なにかをあきらめることも、「自分の判断と行動で決められる」ことであれば、どうにもならないことをどうにかしようとするよりは結果につながる気がします。

最後に少しだけ、メッセージらしいことも記しておきましょうか(我ながら面倒くさい大人だなあと思いますが)。

他人の言うこと・やることは、「コントロールできないこと」です。他人の考え方を変えさせる、行動を変えさせるというのは、不可能ではないかもしれませんがとても難しいこと。それに比べて自分の考え方や行動を変えるのはなんて簡単なんでしょう。何を仕事にするか、何を学ぶか、きょう何を食べるか、どこに住むか。ぜんぶ自分で決められること。

だから、他人の言うことややることに振り回されず、自分でどうにかできることに力を注いでほしいと思います。自分だけでどうにかなりそうになかったら、誰かを頼ってみましょう。自分より下の世代の方々から頼られたら、多くの大人はなんとかしてあげたいと思ってくれるはず。「頼るという行動を起こす」こと自体は、あなたの判断で実行可能なことだと思います。


さて、このnoteは「Radio Burn+」というラジオ番組のマガジン用に書いています。この番組は、10年目に入っていて、過去に自分が仕事で担当したどの番組よりも長いわけですが、そもそも受験期や大学、成人のころ、就職などそれぞれのタイミングで自分が決めた行動がどれかひとつ欠けていても、この番組に自分は出ていなかっただろうなあと思います。様々な偶然と、多くの方に迷惑をかけ、頼って来た結果、「毎週聴いてますよ」などと嬉しい言葉をいただけるようになりました。

そんなもんかもしれないし、それはすごいことなのかもしれないし。

ぼちぼち行きましょう。

RadioBurn+は土曜18時から。RadikoやYouTubeライブでもどうぞ。


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