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いなばうさぎの仮の宿

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【創作したものを全部】 作った小説や詩をすべてを、ここにひとつにまとめています。 リストの上のほうから最新作となります。 小説も詩も全部いっしょくたです。
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記事一覧

かき氷 シロクマ文芸部 短歌

一首 かき氷に 彼女そそぐ ソーダは翠 恋患う午后 メントスが底に 令和6年7月26日 この作品は #シロクマ文芸部 さまに 参加しております。

「でもあのいまこれ流行ってるんですよ?」 │ 54字 #シロクマ文芸部

#シロクマ文芸部 さまに参加しています。これは短歌にしづらいかとなんかビビって54字に。 書いてて少しイラッとしましたが、「恋愛は努力ではなく根性」って誰かが言ってたのでまあ、おしやわせにと。 お読みいただき、ありがとうございました。

令和6年7月25日、いつつめ │短歌

一首 駅が夜 閉じ吐く室に 一面の 化粧花が はじけ消えゆく 令和6年7月25日

令和6年7月25日、よっつめ │短歌

一首 デスノート 友のすすめで 書いてみる 紙に綴りし 好きな子たちの名 (口語読み通り) 令和6年7月25日

令和6年7月25日、みっつめ │短歌二首

二首 ドアのそと 裸足 あしおと 夜 (ひとりぐらし) われ病人なりしが 刺し違えても ねこ ドアの向こう おかかの匂いじゃ まど開いてる 着地成功 おいなんだ抱きつくなコラ離せあっちいけやめろ (口語読み通り) 令和6年7月25日

令和6年7月25日、ふたつめ │ 短歌

一首 ビオレU 病欠した手に 泡しろく コーヒー淹れしが 「黒なのでしょうか」 (口語読み通り) 令和6年7月25日

令和6年7月25日、ひとつめ │ 短歌

一首 うごけんわ 欠勤でんわ 「はーい、じゃ、 次の出勤土曜日だね、 はい、はーい」 ソファからおもうよ ぎぶ・みー・コーヒー うごけんわ けっきん でんわ 「はーい、じゃ、 つぎの しゅっきん どようび だね、 はい、はーい」 そふぁ から おもうよ ぎぶ みー こーひー 令和6年7月25日

令和六年七月二十三日  |短歌

一首 玻璃に咲く 触れ結びえり 湖の聲 吻せり噐 日に獅子居りて はり に さく ふれ むすび えり みず の こえ くち せり うつわ ひ に しゝ おりて 【ざっくりと歌の解説】 花柄のガラスのコップにさわったら、なんかつめたさがちょっとやばいくらい。 そのコップから口をはなした。 きょうは日射しがきつい。星占いでいうと獅子座に入ったばかり、二十四節気でいうと大暑が始まったころ。 令和六年七月二十三日

冬 恋愛 一首

#百人一首恋の巻冬 一首 ふりつもる 白きやまこそ けがすまじ 淡きゆきの音 瞑りてやすく 【解説】 ある歳下のひとに焦がれたときに恩師に相談したところ「だからね? あいつは人間エベレストみたいなもんだからお前みたいな恋愛登山のんびり初級者さんが突然うかつにも世界最高峰極地登山みたいな真似してみろ、どんな装備しようがこっぴどい目にあって比喩でなく死ぬからとにかく止めろ。そもそも君に振り向く筋はまったく無い、いい加減キミは武蔵野丘陵レベルの安全な丘をゆくような恋愛をせめ

連歌「さざなみディスプラグド」 (シロクマ文芸部・お題 [海の日を])

一歌 五首 海の日をADAMの メモリが再現す さざなみの向こうの 素足のひとは 波 消えゆ 夏の この瀬に かの姿 走る けれどさざなみ いま ふたたびに コード断つ 手が触れ会える その前に 「でぐ」が映した その過去の岸辺は スカートのままに瀬に浮き 子らに云う 海に父御は おわすとも 見つめよ 奪いし わが邦の府をとも 唄をきけ その脳髄にこそ 憶えけれ 邦弾に爆ぜる かぞくのうたを お読みいただきありがとうございました。 この作品は #シロクマ文芸部

短歌四首 お題「海の日を」#シロクマ文芸部

四首 海の日を 想いて日記 ひらき見て 贈られし桃色の貝 挟んで潰す * 海の日を、 倦みの日と、 手帖に書きなおす。 君があの子と行く旅は、 とても楽しいことでしょう。 * 海の日を独り サーバールームに篭り修正 フェリー再び出航と聞き 波の音を聴く * 海の日を 心待ちにした夜 ただふたり 揚がる花火の 轟音の影 お読みいただきありがとうございました。 #シロクマ文芸部 さま参加作品となります。 最近疲れ過ぎで(夏が苦手)物語を書く体力ございません。そ

短歌 お題「夏の夜」 #シロクマ文芸部

一首 夏は夜 源氏名(うそつき)の君の腕のなか その肋骨(あばらぼね)を 指でかぞえた #シロクマ文芸部 ・ 白状します、kaoさまの一首をよんでいたら思いついてしまい、つい書いてしまいました。いろいろごめんなさい……。

わたしと弟との七月   |シロクマ文芸部 短編

約2500字 手紙にはクレヨンで、丁寧に一色、ただ青く塗られていた。 ふちまで隙間なく。 けれどよく見ると、その塗りつぶされた青のなかに、一羽の白いかもめのような鳥が、小さく飛んでいた。 贈り主の文章さえ読まなければただ青いきれいな絵のようにも思えた。仕事を変えて引っ越したばかりで、段ボールも開けきれていないこのアパートの玄関に、額縁に入れて飾りたかった。 その空の隅にボールペンで走り書きされていた。見慣れた字だった。 「どうぞ御心配など要らずに」 その裏面をか

靴を捨てるためのワルツ   │ シロクマ文芸部 短編

約3000字 白い靴が収められている箱を、彼女はじぶんたち夫婦のベッドルームで、そのおとこの子に手渡した。箱のふたを開けると、白い靴が交互に向きを変えて横たわっていた。 そのときにおとこの子は初めて、鞣された革の匂いを嗅いだ。 彼は彼女に質問した。「くれるの?」 彼女は彼に答えた。「そうよ」 おとこの子は、制服のまま座っているベッドに、靴をおさめた箱を置いた。 「すごい」おとこの子は、箱のなかの革靴をゆびさきで撫でながらつぶやいた。 学校指定のローファーとはまる