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詩  2023年 5月上旬 21つ

夜に溶けて

さいしょっから
成功しないよ
ソリティア

頭脳労働の成果は
たりな たりな

不定型な 三角形と台形
つつみぶくろを つかんで
まだ開いてた 風に飛ばされた

投稿時間 5/1 12:07


皐月

半袖もやして 春にしたい

投稿時間 5/1 20:24


その手を離すな

アナウンスのカーニングは
ふしぜん まのび しゃっくり

よまれにくい
あの子 ただひとりの 名前

ポップコーンバゲット
引きずりながら
こちらに来ているのに

もう聴こえるのは
四肢ですくえ バッカルコーン

投稿時間 5/1 20:46


八十八夜

飲み向かうとき 思いかえせるか

投稿時間 5/2 20:25


君の横で

彩度みどり ガードレール
高速は 鈍足と
里山すりぬけ

ラジオよりも
タイヤの回転ビート
寝てしまって
もう 着いたか

なんにもしていない
わたしは宅配物

投稿時間 5/3 10:22


離れてほしい蓋
離れないで蓋

サバ缶が
いちごジャムを妬む

投稿時間 5/3 21:32


環水平アーク

切りわけ与えよ
レインボーフラッグ

投稿時間 5/3 21:37


わたしが
言うこと
聞かないから

腕のうちに
爪で書いたの
忘れちゃうなら
消えるな
きざめばいい

短期記憶のタトゥーで
まっしろ まっか きいろく
なった

投稿時間 5/4 12:24


みどりの日

店の棚の草花
もらわれて
よく売れてね

投稿時間 5/4 19:51


子供

特急電車のとびらから駆けないで
ななめな光さす 停車中

わたしには
着いてこないで
ここじゃ ないよ

だまって見つめて
てのひらで押し返す
ポーズ

投稿時間 5/5 12:36


柏餅

この顔よりも
おおきく広がっといて

投稿時間 5/5 20:20


帰郷

脈が乱れるように
「帰省」を書きたして

親の細胞が 乱れているとき
並走する すこしでも

投稿時間 5/6 11:39


立夏

タダで早起きさせられる
腹がすく 間

投稿時間 5/7 14:13


天気予報

行ったことない 晴れた空

投稿時間 5/7 22:29


手を繋ごう

たべものじゃないよ
たべものじゃないよ

おてだまぬいを
あたまにのっけて

蹄を包んで
アゴはひかず
制する しばる

その噛みつきグセ

投稿時間 5/8 19:18


いちごのカクテル
果肉をさがして転がして

ふぅ
つめたいきらきらキンキンの
いちごミルクでいい

投稿時間 5/8 21:28


五月病

我慢しなさいの病 隠された病

投稿時間 5/8 21:31


アイスの日

焼肉でためた
アイスを燃やすための脂

投稿時間 5/9 19:08


アプリケーション

疾く成しとげたい
つたない構文のつぎはぎ
から
あるようでない業界を
なかなか進まないタイピングで
押しひろげて
救いたかった じぶんを

検索上位 信頼上位
イワカンがない
お金の稼ぎかたに
ぼくの呼吸がとまる

ひとり仕事を
はじめ 終わりたい

投稿時間 5/9 19:27


クライシス

この美術大学のそとは
酸素のない宇宙

無条件の認可制度
そんな
ない なんてたまるか!

フィルターバブル大歓迎
背中がおもい
ヘルメットかぶり

ながくは生きられないと
悟りながら
投げられていく

みんなも 着ちゃおうよ
へいわ!へいわ!

120キロの防弾着 

投稿時間 5/10 19:42


通話

この
もしもし
もしかして
いらない

投稿時間 5/10 20:50





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