詩：0054　火葬

現世からの貢物
まだまだ足りない棺に
花のふとんをかければ
ユリや胡蝶蘭を押さえつけて
満たされる
火葬へ

この喪服をくださった祖母を
火葬へ
見送る

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遺骨それぞれの名前を
理学療法士の母は
知っている

整形外科をめざす
医学部4年のいとこも

大腿骨からボルト
両脚それぞれL字のもの
苦しみの象徴は
骨壷に
入れない