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AUTOMATIC1111版 WebUI をスタンドアローンで導入!他環境と競合しないセットアップ法(10/25 現在対応確認)

!注意!こちらは最新版に対応していません

さらに改良した新しい『改』のほうで導入してください

AUTOMATIC1111 WebUI を誰でも簡単導入!他環境と競合しないスタンドアローンセットアップ法・改
https://note.com/uunin/n/n715256399038




オープンソースお絵描きAI、Stable Diffusionのローカルでの使用において、今や一番の多機能で人気もあるAUTOMATIC1111氏版のWebUIを、ほどほどにわかりやすく導入・運用出来る方法を構築しましたので公開したいと思います。
基本的には公式の方法と大きく変わるものではありませんが、GitやPythonがなんなのかさっぱりわからない人や、一度もstablediffusionに触れたことがない人は、まずは扱いやすいNMKD版などの使用をオススメします。
また、要件を満たすマシン環境があるという前提で話を進めますので、自身のマシン環境がわからないという方は、公式やいろんなサイトで解説があるのでそちらをご覧になってみてください。

■ご紹介する方法の特徴

1.PythonやGitを直接インストールしなくてもいい

公式の導入方法の場合、PythonGitといったプログラム開発環境で使用するソフトウェア(しかも指定のバージョン)をインストールすることになりますが、この方法では必要ありません。

2.インストール済みのPythonやGitの環境と競合しない

PythonやGitを直接インストールせずにZIP解凍形式のフォルダとして導入するので、すでに導入済みのPython環境やGit環境とも競合しません。

3.ダウンロードやキャッシュの生成先が分散せず、Windows環境が汚れない

公式の導入方法に従った場合、Windows内の"C:\ユーザー\ユーザー名\"以下にギガ単位のキャッシュが生成されたり、AppData以下にpip等のキャッシュが大量に残ってしまったりWindows内のいろんな場所にファイルが分散されてしまいます。ですがこのやり方であればそれらを一か所にまとめて管理することができ、アンインストールも容易になります。

4.ひとつのフォルダ内で完結するので持ち運び運用が可能

ファイル構成の全てがひとつのフォルダ内で完結するので、バージョンごとに複数の環境を作ったり、外付けSSDにインストールして持ち運んでの運用も可能になります。

■手順1 各種ダウンロード

・AUTOMATIC氏のGitHubよりファイルをダウンロード

webuiの本体ですがこれだけでは動きません
中に各種必要なファイルをインストールするためのインストーラーが入っており、セットアップ中に大量のファイルをダウンロードすることになります

ダウンロード直リンク
https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui/archive/refs/heads/master.zip

AUTOMATIC1111氏のGitHub
https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui

GFPGANのダウンロード

顔面修復機能を使用するためのプログラムです
必要なのでこれも一緒にダウンロードしておきます

ダウンロード直リンク
https://github.com/TencentARC/GFPGAN/releases/download/v1.3.0/GFPGANv1.4.pth

GFPGANの公式GitHub
https://github.com/TencentARC/GFPGAN

・Python (Zip版)のダウンロード

本来であれば指定されたバージョンのPythonをインストールしなければいけないのですが、すでにPython環境がある方や、出来れば余計なソフトをインストールしたくないという方のために必要な部分だけを配布用としてまとめましたので、今回はこれを使用します。


・Portable Git (Zip版)のダウンロード

こちらもPython同様に指定のバージョンをインストールしてくださいという指示でしたが、Gitには公式にZIP解凍のみで使えるバージョンがあるのでそちらを使います。

ダウンロード直リンク
https://github.com/git-for-windows/git/releases/download/v2.37.3.windows.1/PortableGit-2.37.3-64-bit.7z.exe

Git 公式GitHub
https://github.com/git-for-windows/git/releases/

・各種モデルファイル(.ckpt)のダウンロード

モデルファイルのダウンロードの仕方については申し訳ないですが割愛します。いろんなサイトで丁寧に説明されているのでそれらを参考にしてみてください。

本家 Stable Diffsion
https://huggingface.co/CompVis/stable-diffusion

StableDiffusion モデルデータ Ver 1.5
v1-5-pruned-emaonly.ckpt
(約4GB)
https://drive.google.com/file/d/1ext08hsLsYoaaGLRcNcU-B2TdSYN8-DG/view?usp=sharing

StableDiffusion モデルデータ Ver 1.4
sd_v1-4.ckpt
(約4GB)
https://drive.yerf.org/wl/?id=EBfTrmcCCUAGaQBXVIj5lJmEhjoP1tgl&mode=grid&download=1

画像生成AI「Stable Diffusion」でいろいろ特化した使えるモデルデータいろいろまとめ (GIGAZINE)
https://gigazine.net/news/20221004-stable-diffusion-models-matome/

AIで描いてもらった二次画像置き場
https://seesaawiki.jp/ainijigazou/d/%a5%c8%a5%c3%a5%d7%a5%da%a1%bc%a5%b8

・専用の起動用ファイルのダウンロード

インストール時、および普段の起動時にwebui-user.batの代わりとして使用しますので、追記したいオプション等はこちらのSTART_webui.bat内に書くようにしてください。
中身は本家の起動ファイルであるwebui-user.batに、pythonやGitなどのパスや必要な環境変数を追記したものです。

@echo off

if exist "%CD%\venv\pyvenv.cfg" (
echo home =%~dp0Python310> %CD%\venv\pyvenv.cfg
echo include-system-site-packages = false >> %CD%\venv\pyvenv.cfg
echo version = 3.10.6 >> %CD%\venv\pyvenv.cfg
)

set USERPROFILE=%CD%
set PATH=%CD%\Python310;%CD%\Python310\Scripts
set PATH=%CD%\PortableGit;%CD%\PortableGit\bin

set TRANSFORMERS_CACHE=%CD%\.cache\huggingface\transformers
set XDG_CACHE_HOME=%CD%\.cache
set MATPLOTLIBRC=%CD%\.cache

set PYTHONHOME=%CD%\Python310
set PYTHONPATH=%CD%\venv\Lib\site-packages
set GIT=%CD%\PortableGit\bin\git.exe

set PYTHON=%CD%\Python310\Python.exe
set VENV_DIR=venv
set COMMANDLINE_ARGS=

start http://localhost:7860/

call webui.bat


■手順2 解凍およびファイルの配置

1.stable-diffusion-webui-master.zipをインストールしたい所定の場所に解凍。あまりにも階層が深い場所、または階層途中のフォルダ名に日本語やスペースが入っているとエラーが出てインストールできません。
出来ればデスクトップ等も避け、どこかのドライブの直下がベターです。
(※インストール完了後もフォルダの移動が可能です)
また、最終的に総容量が最低でも20GB、追加のモデルデータによっては100GB以上になることもあるので、インストール先の空き容量には注意してください。

2.stable-diffusion-webui-masterフォルダを好きな名前(※半角英数字のみ)にリネームします。変更せずにそのままでももちろんOKです。
以下、このフォルダをSDフォルダと略称します。

3.GFPGANv1.4.pthをSDフォルダ直下に配置

4.python310.zipを解凍し、python310フォルダをSDフォルダ直下に配置

5.PortableGit-2.37.3-64-bit.7z.exeを解凍、出てきたフォルダをPortableGitという名前にリネーム、SDフォルダ直下に配置

6.START_webui.batをSDフォルダ直下に配置

7.ダウンロードしたモデルファイル(.ckpt)をSDフォルダ直下のmodels\Stable-diffusionフォルダ内に配置

この画像と同じ配置にしてください

■手順3 インストール

SDフォルダ内に配置したSTART_webui.batをダブルクリックで起動すると、各種ダウンロード、インストールが始まります。

同時にブラウザでhttp://localhost:7860/が開くようになっていますが、完全にインストールが完了して起動するまではアクセス出来ないので一旦無視します。
また、大量にダウンロードするので回線によってはかなり時間がかかるので根気よく待ちましょう。同じ画面のまま止まったままのように見えますが、途中でウィンドウを閉じてしまわないように気を付けてください。

To create a public link, set `share=True` in `launch()`.

と最後に表示されれば無事インストール完了です。
先程開いたブラウザを更新するとwebuiが表示されるはずです。
次回起動時もSTART_webui.batから起動してください。
webuiの使い方については割愛します。

■アップデートとアンインストール

https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui

アップデートに関してはGitをインストールしていないので、"Git pull"という手段が取れません、(※正確には、出来るけどパスの関係で面倒)。
なので、AUTOMATIC1111氏のGitHubをこまめに確認し、直接ファイルをダウンロードして、解凍したのものをSDフォルダ内に上書きするようにしてください。

右上のcodeより再度ファイルをダウンロード

アップデートでうまく起動しなくなったりエラーが出た時は、python310PortableGitフォルダ、modelsoutputsフォルダなどを一旦どこかへ避難させて再セットアップをしてみてください。スタイルを登録している方はstyles.csvの移動も忘れずに。
アンインストールしたい場合は、SDフォルダをそのまま削除してください。

■エラーに関して

エラーが出る理由としては、パス関係が一番多いようです。
フォルダ名の間違いや各ファイルを入れる場所、またそもそもインストールするフォルダの階層がとても深かった(※ファイルパスの長さが規定の長さを超えてはいけない)など、もしもエラーが出た時は、まずはそういったミスを疑ってみてください。
また、解凍ソフトによっては解凍した時に同じ名前のフォルダが2重になってしまうこともあるようなので気を付けてください。
例)python310/python310/

グラフィックカードのVRAMが12GB以下~6GBぐらいの環境の方で動作が安定しないという方は、START_webui.batをメモ帳などで開き、下記の部分(※下のほうにあります)に

set COMMANDLINE_ARGS=--medvram

というオプションを書き込んでから起動してみてください。
生成速度は落ちますが安定するかもしれません。
また、さらに低スペックなグラフィックカードを使用の場合は

set COMMANDLINE_ARGS=--lowvram

と書き込んでみてください。運が良ければ動くかもしれません。
が、動作は保証いたしません。

それ以外の理由でインストール時にエラーが出る場合は、公式のアップデートによって現在のやり方が使えなくなってしまったか、もしくはそもそもマシン環境を満たせていないか、のどちらかの可能性が高いです。
グラフィックカードによってはドライバの更新が必要になることもありますので、自分の環境に合ったものを確認してみてください。
公式アップデートによるエラーについては、今後も出来る限り対応し続けたいと思っています。

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