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加密列スケッチ

 中野美千子さんが宮本さんだった福岡時代、camomille~カモミーユ~
ワインと喫茶去の店を構えていた。店主として伝えたい想いが、フリーペーパー「カモミーユのしっぽ」に綴られる。A4で文字もイラストも手書き。その時の美千子さんの思考の向き方、感じたことがデッサンされる。共感を求めてはいないし、自我を誇るものでもなく、静かにゆったりと言葉が流れる。この感覚が向津具から届いた。

 タイトルは「加密列スケッチ」。加密列の美千子さんについては、改めて紹介するより彼女のブログinstagramをのぞいてみてくださいね。note はアカウントお持ちです。どうぞ探してみてください。

 インターネットが急速に普及した80年代から90年にかけて、個人の情報発信はブログやメールマガジンしかなかった。現代は表現ツールがわんさかある。うかうかしてると新アプリの発生に気がつかない。TikTok や clubhouse が現れたあたりから、わたしは自発的について行かないことにした。おじさんが皆そうだとは言わないけど。

 「加密列スケッチ」はキーボードの文字がない。文字通りのスケッチ情報誌。アニメーションのようであり、SNSが大衆迎合的な性格だとしたら、スケッチは裏路地にこっそり佇む名店のようだね。