初花に命七十五年ほど 芭蕉

日本人は、無意識に桜を意識している。桜の開花によってものごとが始まるように錯覚する。いつのまにか桜の開花が1年のスタートの象徴となり、年度の始まりを4月1日とするのも肯ける。そろそろあちらこちらから開花の便りが届きはじめる。すると日本中がそわそわしはじめ、居ても立ってもいられない。その年に始めて見る花が貴重で、どこで出会うのか興味津々。そんな思いでもう75年ほども経過したのかと思うと感慨深い。

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