草の根をたたいて捨つる呼子鳥    柳澤和子

草木は、根元を中心とした点対称に成長する。10㎝伸びた草は、地下に向かって10㎝四方に根が張り巡らされる。草を引いたとき、土が柔らかい団粒構造になっていると、延びたひげ根の根毛がしっかり土を抱きかかえ、こんもりずっしりしている。根が掴んだ土は、何回も叩いて落としておく。豊かな土壌が、健康な野菜や果樹を育てる。すべての生き物が生き生きしている自然の中では、昆虫や鳥も集まり、人も仲間に取り込まれる。

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