つれづれの旅にもありぬ赤のまま   森澄雄

たいそうな旅という旅ではなく、気晴らしの旅に出る。旅をすることによって、延々と続く日常における小休符であろう。次から始まるメロディーに変化がもたらされる。人は退屈を避けたい。一回限りの命がそうさせる。日々変化し時は流れ流される。その流れから少し逸れて、違う景色に触れてみると違った視点を得られてリフレッシュできる。どこかに置き忘れてきた大切なものに気づかされる。素朴ではあるがしみじみとした生命力。

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