生身魂生くる大儀を洩らさるる    大橋敦子

生身魂とは、存命の両親等の年長者・高齢者に礼を尽くすというお盆の行事の一つであり、その対象となる高齢者もまた生身魂と呼ばれる。生きるということは、楽しいことばかりではない。苦しいこと、悲しいことも表裏一体である。人間に定められた生老病死に日々迷い、悩み、葛藤しながら生きている。それは生きている御仏の姿である。生きているだけで尊い。艱難辛苦を耐え今を生きている。洩れ聞こえる大儀も人間として魂に響く。


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