初刷の選外佳作のうまさかな 木山捷平

選外の佳作に面白味のある句を見つけた。選者の観点と違うのである。人によって嗜好が違うように俳句の出来映えの評価も違ってくる。たった十七文字なので、受け取る側に千差万別の解釈が生まれ、人生経験の多い方が、多様な読みができるはずである。従って、読み手の力量が問われることになる。俳句には双方向の意思疎通が求められ、詠み手から手渡された句は、優れた読み手を得ることによってはじめてゆたかに花開く。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?