はじめにことばあり冬林檎まふたつに 石寒太

新訳聖書の書きだしの最も人気で有名な言葉「はじめに言葉ありき」とは、私たちには言葉があるから世界を認識できるという意味である。アダムとイブの物語は、旧約聖書の創世紀に書かれている。この二つを基調として成立している。林檎を包丁で切るときの寒太の心情を端的に言い表している。言葉の重要性を考え、男と女の成り立ちを想起するのである。その林檎を真っ二つに切る行為に、寒太の気迫が感じられる。

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