備忘録 出来る限り思い出すぞー!
最近、私の伯母が幽霊もしくは座敷わらし的なあれそれだった的な説に恐怖したべるもっとは、 伯母からもらった
「漫画道」(作 藤子不二夫A)を読みながら思い出せる限りを思い出そうと試みたのであった………
ある雨の日、幼稚園帰りの車内にて。
「本はDNAみたいなものでね。何世代に渡る膨大な数の人間の積み重ねがそこにある。」
「どういう事?」
「嘘をつくな。お前は理解しているだろう。」
「…」
「…血縁を超えた多くの世代がお前の中に居る。本を読むというのはそういう事だ」
ある晴れの日、神社だった気がする…(どこの神社だったかさっぱり記憶がないが、確か地域のこども育成会の行事で訪れて餅を食べた気がする…)
「作品とは情熱の伝播に他ならない。これ程巨大な情熱のネットワークがある国はなかなかないよ」
「作品を見たみんなが感化されて、みんなが作者になるから、最初の人の情熱が作品を見た人たちの中でずっと生き続けるってことだね」
「珍しく嘘をつかないな」
「今日は赤さまと一緒だから」
「それはやめてくれ、お前は滑舌が悪いから赤ちゃんと聞こえるときもある。おばさんで良い」
「じゃあおばさま」
「そういうとこは確かに血を感じるよボウヤ」
ある昼下がり。市営公園噴水前。多分、バーベキューか何かをしてたはず…?
「大人になるとな、未知のものへの好奇心や探求心を失うんだ。それは知識が増えたからじゃない。勉強がめんどうになったからだ。未知を知ろうと努力する手間より、未知を蹂躙して言うことを聞かせて、自分たちの知る形に変えさせた方が楽になってしまう。戦争とはそうして起こる。」
「おばさまは難しいことしか言わないね」
「嘘をつくな。ボウヤ、お前は全てわかっているだろう。何の話をされてもお前は理解している。どんな難しい本も専門知識以外は理解している」
「わかんないよ」
「嘘をつくな。…どうして理解できないふりをする」
「…機関車トーマスが好きだけど、友達はみんな興味ないから一緒にお話出来ないの。だからこの前、ジャングルジムに登って、みんなに聞こえるように、読んだトーマスの絵本の内容を全部お話してあげたの。」
「全部、暗記しているのか?」
「俺は一文字残さず全部覚えてるよ、だからみんなに教えてあげたの。なのに日に日ににみんなを迎えに来るお母さんたちが変な目で見てくるようになって、昨日は幼稚園に行けなかった。俺はおかしいからセラピーを受けなきゃなんないんだって言われた」
「…ボウヤ、映画でも観るか」
「三頭政治はもう良いよ、あれお腹空くんだ。」
「いいや、今日はトップガンだ。トム・クルーズだ。贈り物の話をしてやる。」
ある夕暮れ。幼稚園の納涼会準備。幼稚園横駐車場にて。
「おばさまはどうして髪が赤茶色なの?」
「隔世遺伝だ。ボウヤもこうなるかもな。」
「赤は俺には似合わないよ。デカレンジャーごっこするとき、お前は赤っぽくないからグリーンやれって言われるの。」
「手に入らないから諦める必要はないと言っただろう。自由とは、権利が保障されていることじゃない。権利を求めて戦うことが出来るというのが、社会における自由だ。…それにボウヤが怒ってるのは、赤が似合わないと言われたことじゃない。そうだろ?」
「葉緑素と、アンデス山脈がバカにされたと思ったの」
「ボウヤ…保健センターの先生、喜ぶぞ。」
ある日曜日? ほぼ記憶がない。当時放送されていた「ウルトラマンマックス」を見れなかったような気がする…
「いずれお前の才能は、必ず真実にたどり着く。そうすればボウヤは、親でも先生でもなく、町そのものを憎むだろう。
一個人ではなく、土着の文化そのものに殺意を向けるだろう。」
「…」
「本を手放すな。友人を手放すな。そして必ず、町の外の人間と関わりを持つんだ。1つの価値観に固執してはならない。そして18になったら町を出ろ。外の世界に助けを求めるんだ。いいな。」
「わかったでもおばさま、でも俺は多分、一人じゃ町を出られないよ。おんなじことをする気がする。」
「歴史とは良くも悪くも、そしていつでも自分の側に居るからな」
「ヘロドトス?」
「今回はセルバンテスとフーコーだな。ついでに藤子不二夫もプラスだ。」
図書館の帰り。今はもうない、街で一番大きなショッピングモールにいった帰り。おそらくマクドナルドでコーラを飲んでた気も。
「天才でない人間が、なにも諦めないでいるためには、良くも悪くも工夫するしかない。」
「良くも悪くもってのは?」
「凡人が望みを何も諦めないでいるためには、とてつもない努力と思索が要る。その苦労は当人を挫折させるに充分だし、仮に挫折しなかったとて、工夫を重ねれば重ねるほど、工夫を必要としない天才との差を実感する事になる。」
「良くも、って言うのは?」
「うまく工夫さえ出来れば、誰でも天才に追いすがれるし、やりたい事がみんな出来るようになる…という事だ。人間は何だって出来る。生きてさえいれば、なんだってな。」
「じゃあ俺もトーマスになれる?」
「機関車になるのは流石に無理だボウヤ…」
「じゃあ消防車になりたい!」
「せめて人類のまま大きくなってくれ…!」
雨の日、どこかの山 (べるもっとの家ではこどもをしつけるとき車で遠くの山に連れていき反省するまで捨てておく習慣があった)
「で、ボウヤはここまで来たのか?頂上まで?」
「道に迷って、登ってきちゃった!おばさま、この前
鳥の目線に勝るものはないって言ってたし、高いとこから見れば道もわかるかなって!」
「本当に強くて格好いい人間というのはな、ボウヤ。素直に弱音を吐ける人間の事だ。」
……………すぅーーーーっ…☺️☺️☺️☺️☺️💦💦💦💦💦💦
えーーーーとね…思い出せる限りですね、伯母との事を思い出してみたんですよね…当時貰った本とか見ながら思い出せる限り…
いやぁ~はっはっはっ………
なにがあったーーーーーーっっっっっ!!!!!
怖いわーーーーー!!!!!!!
何があったーーーーーー!!!!!!!!
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