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大切に持っていたい文章

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#あの選択をしたから

先輩の話

 第一志望じゃない高校で、第一志望の部活に入った。

「入学」というより、「漂着」と言うべき入り方だった。 そもそも縁もゆかりもない場所に愛着なんて持てなかったし、バキバキに折れた状態では状況を受け入れるのも困難だった。
唯一の救いは、ずっとやりたかった競技がそこにあったことだ。地方の学校としては非常に幸運なことに、二つ上の代が活発に活動していてくれたらしい。
3年間暫く羽を休めよう、

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