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価値ってふんわりしてる。

こんにちは、うつしの森です。
買い物する時のお値段への考え方って、普段はどうしていますか?

私は、
・コーヒーなどの日常品→大それて平均相場より高価でなければ
(さがす、買いに行く時間を減らす。そもそもずっと牧場なので日常品の使用頻度がものすごく低くなった)
・地場産品→流通していない珍しいものは、その価格で
・旬の品→保存性がないものは、今ためらうと次に食えるのが一年後…

というわけで、「一円でも安く、いいものを」という、主婦であれば疑いようのないマインドをやめました。
正確に言うと、牧場を始めてから「いいものはそれなりの値段」ということを思い知ったし、逆に言えば「出して後悔のない値段」‥いうなれば価値ですね、これも大変勉強になりました。

私も決してお安くはない生産物を販売している身なので、牧場が継続できる価格で買ってもらえることの有り難さは、凍み豆腐よりもしみているつもりであります。
(たまに完全にふざけている「鶏以外の卵セット」とか、誰が買うんだよこんな浮世離れした商品と思いながら販売しておりますが本当にありがとうございます、遊びに付き合ってもらっています)

しかしながら餌代のどんどんあがること、資材もじんわり上がってこれは無理だ…というところまで来て、お値上げのお知らせをするのが

どうしてツラいのか?

自分では「いいものはそれなりのお値段」と言っておきながら、別に高級卵にありがちな「金箔」が貼ってあるわけでもないし「桐箱」に納めているわけでもない、そういう外的要因の高級ではないからか?

・鶏の生活環境(平飼い、オスメス混合飼育の有精卵、電灯は付けないから季節のとおりに暮らしてね)
・地域の餌を集めて与える(水分量が多い、季節的にいっぺんに出る、などなど、ちょっと手間の必要な餌だけど、地場産品と強く結びついているから地域独自の味と言える)
・品種(会津地鶏は福島県で保有している地鶏の一つ。でもなぜか卵の流通量はものすごく低い。ネットでは私のところだけが出している様子)
(やっぱり岡崎おうはんとか、ボリスブラウン、後藤もみじ、さくら、ネラなんかも聞きますね、そういう性能のいい鶏が多いのかなって印象です)

自分ではこういう環境、飼養条件が「価値」と言って発信しておきながら、どこかで、本当に価値が足りているだろうか?と疑っているのかもしれない。
ふつう、お財布の中身は有限で、その中から「この卵なら食べてみたい」「月に一度なら買える」と思って頂ける要因はどこなのか?
販売しているのは「卵」なので、その「卵」にどれだけの価値を乗せていけるかが、ずっと探求していくポイントなのだと思う。

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