見出し画像

見えた、価値と伝えたいこと。

うぅ…先に書いた、かん味処の一番書きたいこと、受講しながらはっきりしたことを書こうと思っていたのに…続編。

羊肉。
羊肉をなぜ一般のお客様に向けて発売しているか。
これは、「食べる習慣があった」地方と、その縁者さんへのお届けするということもあるけど、手に入る=食べ続ける=食卓の選択肢に上がるようになる。
つまり、探している人に届けたい。食べてみたい人に届けたい。臭みや硬いという伝承を打ち壊したい。それって、続けていってだんだん蓄積される。
継続的に、庶民的に、もっと羊は身近なものになっていっていいんだ。
特別なときの、特別なお肉じゃない。そうなっていってほしいから一般のお客様への販売をしています。

そうなった時にうつしの森で育った羊たちはどんな価値を持つか。
「北海道にしかいないジンギスカン用の生き物」を飛び越えて、身近で、家庭的な、テーブルミートになりうる存在。が、居るという認識。
遠いとか、知らないとか、なんとなく認識の外にある物って、興味が湧きにくい。
もっと言えば、冬限定で販売しているチルド商品の「なまラム」「なまマトン」。
一頭を全国各地のお客様でシェアして、ほぼ同じ日に食べる。知らない人同士を、家族を、たった一頭の羊が繋ぐんです。すごくね。

「つなぐ」。これが、羊たちの役割だと、これは命をもっと多角的にしたものだと、食肉のタブー「肉の命を感じる」を壊すものだと。

先人と私を繋ぎ、私と後輩をつなぎ、食べた人の命を繋ぎ、まだ見ぬお客さんに繋ぐ。
羊の命を頂戴して生きている身として、せめてもの供養というか、たくさんの人に羊の命を継いでもらっているというか。
ちょっとだけ、生産者として欲を言えば「忘れないで」…ま、単なる食品の物質ではなくて、彼らにも命があって、その命を食べることであなたになるので、大切にして欲しい。役に立たないということなんかない。すべては何かと繋がっているんですよ。…ということを伝え…伝わるかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?