「うそつき」な黄砂の蜃気楼

毎年、春から初夏にかけては、黄砂がなやましい。
毎度車はずいぶん汚れるし、何より目がしぱしぱしてかなわない。

いや、正確に言うと、
「なやましかった」
 
 し

「かなわなかった」

 のだ。

どういうことか。

というのも、今年は体感する黄砂の被害が少ないって気がしたのだ。目に違和感を覚えることもなかったし、車の汚れがさほどでもなかったんだ。


もしかして、と思って、理科年表をひもといてみた。

「月別の黄砂観測延べ日数」

という統計がある。
この数値は、2002年の727日をピークに、折れ線とたどりつつも、なんとなく(おそらく移動平均をとると)右肩下がりだ。
ここ5年ほどをみても、

 2015 144日
 2016 96日
 2017 108日
 2018 104日

と、こんな感じ。

どうも、徐々に黄砂って減ってるのも観測事実のようだ。身体への悪影響があるほどの黄砂がでる機会も減ったと、いえるのかもしれない。

加えて今年は、コロナの影響で環境汚染が緩和されたって話まで聞く。もしかしたらその影響も加わって、私の汚染実感値は緩和されたのだろうか。
だとしたら、コロナは汚染削減の恵みだったりして。2020年の黄砂観測延べ日数を楽しみにしてよう。

「黄砂にふかれて」じゃないけど、
春は黄砂が多いよね、って言える時代は、
もう蜃気楼なのかもしれない。

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