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誰も居ない道を行け-糸川拓磨(理科一類1年)

1. はじめに
 手に取っていただきありがとうございます。このたび、東京大学理科一類に入学した糸川拓磨です。非進学校出身の東大生の中でも私のように怠惰な人間がいることを知ってもらうためにも、本稿では私が東大に合格するまでをできるだけ詳しく書きます。受験勉強で辛くなったら本稿を読んで「こいつよりはマシだ」と自分を労ってあげてください。受験生でない人にとっても人間の多様性についての知見を深める機会となりますので、ぜひ読んでみてください。

2.. 合格までの軌跡
2-I 失念
 私は地元の公立小に入り、いたって普通の小学校生活を過ごしました。東大受験に関係することと言えば、学級文庫にあったとある算数の本を読み、算数や数学に興味を持ち始めたことぐらいでした。大学受験の際に数学が得意科目だったのはその本の影響もあったのだと今にして思います。

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