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もーつあると

庭は次から次へと花が咲いては散って、また咲いて、です。

mozartのソナタ、2楽章から録音しました。

不思議と、mozartには慰められます。

昔、首の筋を痛めて枕に頭をつけることもできなくなったとき、
眠れない夜に、痛みを忘れるために音楽を流そうと思いました。

でも、何を聞いてもだめで、痛みにうううとすぐに引き戻されてしまう。

そんな中でたった一人、聴けたピアニストがリパッティでした。

なんの曲を聞いたのかも覚えていないのに、

リパッティの音だけはずっと聞いていられた。

夭折した彼は、残り少ない命の導火線に火を灯すように、音楽を灯していたように思います。痛みというものを知っていたのかも、そしてそれとどう付き合っていけばいいか、を。痛いときはいろんなものが尖ってきこえてしまうから、フォルテでも、スタッカートでも、突き刺すように痛い。それを、リパッティは身を持って知っていたのかもしれない。痛くない、フォルテ、痛くないスタッカート。そして、流れが途切れなく、意識を保たせてくれる。いや、ホントはわからないな。そういうことではないのかも。でも、あのとき確かに彼の音楽以外はすべて受け入れられなかったし、彼の音楽に浸ったのもあの時期だけでした。

今、改めて、この世界がやってきて、
リパッティのあれ、は何だったんだろうと思います。

彼は弾いていたのは多分ショパンでmozartじゃない。

でも、

私がそれを試みるとしたら、mozartのような気がする。

この曲を弾きあげたら、何をしたらいいか、見えてきそうな気がする。

とりあえず、2楽章から。


(作品番号を間違っていて、修正してアップし直しました。)


愛媛の片田舎でがんばってます。いつかまた、東京やどこかの街でワークショップできる日のために、とっておきます。その日が楽しみです!